2023年度活動レポート(一般公募プログラム)第007号 (Aコース)
工学分野における日本の最先端技術や研究の体験と交流
立命館大学からの報告
2023年7月10日から7月15日にかけて、ニッテ大学NMAMITから9名の学部生を受け入れました。立命館大学では、ニッテ大学NMAMITを対象とした、日本の科学技術について学ぶプログラムは2015年から実施しています。
今回は「工学分野」を主テーマとし、関連する専門分野の立命館大学教員による講義や研究室見学、「明石海峡大橋見学(維持管理技術)」や「スズキ工場見学(自動化技術)」を行いました。日本の最新の研究や技術に直接触れ、教員や見学施設の方々と意見交流をしていただくことで知識を深めていただきました。
「バイオエネルギー源である植物糖鎖の生合成・分解メカニズムの解明」、「構造ヘルスモニタリング・信頼性解析・維持管理計画策定」、「建築情報学と人間科学による人・建築都市デザインの拡張と高度化」、「視覚・触覚センサを中心としたロボットのセンシング・知能化技術」を研究テーマとする4人の教員から研究内容、研究室、研究施設の説明をしていただきました。生物学を専攻しているNMAMITの学生、引率教員の専門分野ということもあり、生命科学部生物工学科教員からの研究室紹介も取り入れることとしました。自分の専攻外のことであっても、先生方の研究内容を熱心に聞かれ、積極的な質問も多くありました。
日本の科学技術に直接触れていただくべく明石海峡大橋(維持管理技術)、スズキ株式会社湖西工場(自動化技術)を訪問しました。明石海峡大橋では、世界最大級の橋の建設について、隠された橋の技術や歴史に関する説明VTRを視聴し、普段立ち入ることが出来ない管理用通路を通り、海面上約300mの主塔までの間、各設備に関する説明を受けながら案内頂き、明石海峡大橋の塔頂を体験させていただきました。
これだけ高度な技術が多く取り入れられた世界最大級の橋の構造に興味を持ち、担当者に多くの質問が投げかけられました。また、塔頂からの絶景の景色には歓声が上がりました。
立命館大学の学生が、両大学の学生の親睦をより深めるため日本文化に関する説明を行い、箸使い対決をしたり、説明を交えながら折り紙で鶴を折ったりしました。
また、Welcome partyやFarewell partyでも学生が主導で運営を行いました。Farewell partyの中では、習字体験や日本の駄菓子試食等の企画を実施してくれました。学生らが主体的に企画・実施したことで、会話も弾み、双方にとって良い国際交流の機会となったと考えます。立命館大学の学生から受けた“おもてなし”は素晴らしかった、というコメントも頂くことができました。
日本の文化や歴史、科学技術に触れることで、日本への興味・関心を高め、今後の研究交流・留学の推進を図るべく日本語講座の開講、日本文化体験(着物や袴の着付け)を行いました。笑顔で写真を撮り合う姿が印象的でした。おもちゃの刀も好評でした。
プログラムの最終日には、成果報告会を実施し、滞在中に学んだ最先端の科学技術・日本文化に関するプレゼンテーションを行いました。
プログラムに参加したインド人学生からコメントを頂きましたので、いくつか紹介させていただきます。
- 私はテクノロジーに最も感銘を受けました。 誰もがテクノロジーの助けを借りて簡単に生活している。一般の人々の利便性のために、物事がいかに自動化されているか。 また、日本の文化にも感銘を受けた。 みんながみんなと協調している。 規律と謙虚さ。そして最も重要なのは、おいしくて健康的で栄養価の高い食事で、ここでの時間を楽しんだことだ。
- プログラムは本当に良かった。スタッフのホスピタリティは本当に良かった。
- 短い時間にも関わらず、よく構成されたプログラムでした。短い時間であっても、私たちは一生忘れられない貴重な深い経験を得ることができました。
プログラム実施後も、日印の学生、教職員間で連絡を取り合うなど交流が続いております。双方の学生や大学にとって貴重なプログラムになったと考えます。