2022年度 活動レポート 第180号:朝日大学

2022年度活動レポート(一般公募プログラム)第180号 (Aコース)

ウエスタンケープ大学(南アフリカ共和国)から初めての招へい
AIによる医療・介護分野への活用や可能性を探る

朝日大学からの報告

 2023年3月6日から11日まで、朝日大学歯学部および保健医療学部看護学科は「さくらサイエンスプログラム」の支援を受け、南アフリカ共和国のウエスタンケープ大学(UWC)から歯学部生5名、地域保健学部看護学科生5名、教職員3名の計13名を受け入れ、6日間にわたる研修を実施しました。

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朝日大学正面玄関前にて

 新型コロナウイルス感染拡大以降、オンラインでの交流経験を経て、招へいが非常に厳しい中、本大学にとって初めてのUWCからの学生受入れとなります。「AIによる医療・介護分野への活用や可能性を探る」をテーマに、人工知能AIを用いた画像診断の紹介や体験など、日本の最先端医療に触れ、歯科医療技術と公衆衛生分野について紹介しました。
 研修では、本学での講義・実習の受講、併設医療機関の訪問を実施したほか、医療関連サービス企業を訪問し、医療材料の物品管理システムについて学びました。

 また、岐阜県関市長、駐日南アフリカ共和国大使館を訪問し、日本での研修内容について報告しました。異文化体験では、関市で刃物伝統を体感し、日本刀鍛錬の技や、居合斬り、刃製造過程の展示物などを見学し、日本が誇る関市の伝統文化に触れました。

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刀匠との記念撮影の様子

 以下で、活動の一部をご紹介します。

1.朝日大学にて講義、実習を受講

 UWC歯学部生は、本学歯学部勝又教授による「人工知能AIを用いた画像診断」の実習、本学歯学部二階堂教授による「バーチャルシミュレーション(SimodontやSIMROID)の体験実習」を行いました。UWC看護学科生は、本学保健医療学部看護学科岡村教授による高齢者体験実習を行いました。

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SIMROID実習
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高齢者体験実習

2. 医療関連サービス企業を見学

 医療材料・物品管理システム(SPD)を扱うエムシーヘルスケア株式会社を訪問し、医科歯科医療提供体制に係る最先端技術について講義を受講、倉庫において、実際の医療材料を見ながら、物品管理システムについて学び、学生らは熱心に質問をしていました。

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エムシーヘルスケア株式会社の倉庫見学

3.駐日南アフリカ共和国大使表敬訪問

 本学と駐日南アフリカ共和国大使館は、2012年から積極的に交流を続けており、南ア大使館の紹介で、UWC歯学部と学術交流協定を締結しました。今回初めてUWC学生を招へいしたことから、駐日南アフリカ共和国大使を表敬訪問し、今回の「さくらサイエンスプログラム」の研修意義と、歯科・看護分野における両大学の教育的役割について説明し、ンゴニャマ大使からも両大学および南アフリカ共和国との継続的な交流に期待が寄せられました。

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駐日南アフリカ共和国大使館訪問の様子

 最後に、研修生の感想を紹介します。

○感想(抜粋)

  • このプログラムはとても有益で勉強になりました。日本でのホスピタリティが気に入ったので、今後も交流を続けていきたいと思います。
  • 南アフリカと日本の医療や文化の違いについて学ぶことができ、とても楽しかったです。
  • この経験は、私の視野と知識を広げてくれたので、本当に感謝しています。日本がいかに効率的な医療システムを維持し、病気を簡単にコントロールできるのか、多くを学ぶことができました。素晴らしいプログラム、とても組織化されています。ありがとうございました。
  • プログラム全体が、臨床、文化、環境の面で非常に有益でした。日本の医療と歯科医療の水準は感動的で、すべてのスタッフの姿勢、ホスピタリティはすばらしかったです。

 本受入れは、新型コロナウイルスの世界的蔓延後、初の南アフリカ共和国からの受入れとなりました。JSTの多大なるご指導、ご協力に感謝いたします。