2022年度活動レポート(一般公募プログラム)第176号 (オンライン)
歯科医学分野での共同研究を目指す日中オンライン交流
朝日大学からの報告
2022年6月7日、7月21日、10月20日、2023年2月13日、3月10日の5日間の日程で、JST「さくらサイエンスオンラインプログラム」の支援を受け、本学歯学部の姉妹校協定校である北京大学口腔医学院と朝日大学および朝日大学歯科衛生士専門学校の教員・学生らが、オンライン交流を行いました。
本プログラムは、「日本と中国における高齢者介護に係る介護職員および高齢者自身の口腔健康管理に対する意識の比較」をテーマに、5回にわたりオンラインにて調査項目の協議や調査結果・研究発表を行ったものです。
本学からは、実施主担当者である藤原周歯学部教授兼医科歯科医療センター長、磯﨑篤則歯科衛生士専門学校長、はじめ歯科衛生士専門学校教員、歯科衛生士、学生等が参加、また、北京大学口腔医学院からはLi Xiu'e看護部長や歯科専門看護師等が参加しました。
双方の国が抱えている高齢化社会に対する歯科治療について活発な意見交換や研究発表を行うとともに、日本の口腔ケア用品の使用方法について動画を用い紹介する等、オンライン交流に沿ったプログラムを遂行できました。1年間のオンライン交流を続けることで、お互いが目的意識を高く持ち、中国と日本の次世代を担う学生に口腔ケアの大切さ、高齢化社会先進国である日本トップクラスの口腔ケアシステムを紹介でき、とても有意義な研修となりました。
高齢者介護施設でのアンケート結果は、資料として出来上がり、本資料は、中国の歯科看護師の学びを促進し、未成熟である中国における高齢者の口腔ケアに対する意識向上につながることが期待されます。
また、この研究資料は、2023年9月に上海で行われる中華口腔医学会で発表されることが決定しています。今後も本テーマについて北京大学との協議を進め、日中両国の歯科医学分野での共同研究を目指します。
最後に、参加学生の感想を紹介します。
〇感想(抜粋)
- 日本に行って、オフラインで学術的な問題を交換する機会を持ちたいと思います。また、日本の友人が北京大学口腔医学院と病院を訪問される際は歓迎します。改めて、このプログラムを開催してくださった先生方に感謝の意を表したいと思います。日本での歯科衛生士の業務範囲について、もっと詳しく聞きたいです。
- アンケートの結果を分析すると、中国と日本の違いが見えてきました。これらの貴重なデータは、さらに深く分析する価値があると思います。将来またこのような交流活動に参加する機会があればと思います。
- 今回のプログラムで、私の視野はより広がり、口腔ケアにおける中国と日本の違いを感じる良い機会となりました。そして、一人の学生として、このような交流プログラムを今後も開催し、より多くの学生に参加してもらい、より緊密な関係を築けることを心から願っています。