2022年度活動レポート(一般公募プログラム)第167号 (Bコース)
質量分析によるグライコプロテオミクス技術を用いたO型糖鎖の半定量
名古屋大学大学院医学系研究科
講師 田嶌 優子さんからの報告
2023年2月12日から25日までの14日間、チッタゴン大学(バングラデシュ)のBhuiyan教授と学生7名(学部生及び修士課程の学生)の計8名を名古屋大学大学院医学系研究科で受入れました。
1) 14日間の概要
1日目は、関西国際空港でBhuiyan教授と学生7名を出迎えた後、名古屋へ移動しました。当初の予定では、中部国際空港に到着する便でしたが、covid−19の影響で欠航となったために他の航空便に振替り、関西国際空港から入国となりました。
2日目にオリエンテーションと名古屋大学の紹介を行いました。3日目から質量分析のためのサンプル調製、および、得られたデータのソフトウエアを用いた解析を、実際に共同で行いながら、技術供与しました。
13日目に関西国際空港へ移動して、14日目に出国となりました。
2) 研究交流および共同研究について
質量分析のためのサンプル調製は、2人1組で一つのサンプルを実際に調製し、技術習得しました。得られた質量分析の生データを使って、各自がソフトウエアを用いてO型糖鎖修飾について解析しました。招へい学生たちはこれらの結果を研究成果報告会で報告しました。他に、研究室メンバーと、研究紹介や意見交換を行って活発に議論し、交流しました。外部講師によるセミナーでは、招へい学生が多数の質問をして、予定より半時間ほど伸びて盛り上がりました。
3) 日本の産業や文化の紹介について
日本の産業を紹介するために、トヨタ博物館を見学しました。世界の車産業の発展の歴史を学ぶとともに、自動車産業における日本の技術開発について紹介しました。また、日本文化の紹介では、伊勢神宮を見学しました。厳かな雰囲気とともに、日本の建物や精神について説明しました。伊勢の名物も紹介し、楽しい時間となりました。
4) まとめ
本プログラムにて、Bhuiyan教授たちとO型糖鎖修飾の半定量法について詳細に議論することができました。招へい学生は、実験環境、学習環境および生活環境について知ることができ、招へい者のうち2名から博士課程への進学希望を受けました。短い期間でしたが、お互いの研究だけでなく、文化や生活習慣について知ることができ、とても有意義でした。