2022年度活動レポート(一般公募プログラム)第143号 (Bコース)
抗菌性・抗ウイルス性皮膜の機能発現機構に関する微細構造評価
長岡技術科学大学からの報告
長岡技術科学大学では、マレーシアのマレーシア国民大学から4名、ベトナムのハノイ工科大学から3名およびインドのインド工科大インドール校より3名を招へいし、1月22日から1月27日の間に共同研究を実施し、抗菌性・抗ウイルス性皮膜の機能発現機構に関する微細構造評価を実施しました。
具体的には、人工関節に用いられる生体用金属材料及びPEEK樹脂への抗菌性・抗ウイルス性皮膜の発現機構を、最先端分析設備に基づく微細構造観察を実施することで、共同研究を推進しました。はじめに、学内の金属3Dプリンター装置や3Dスキャナー、FIB/SEM−EBSD装置などの最先端の分析計測設備を見学し、共同研究にどのように活用しうるかについて討論を実施しました。生体活性皮膜の表面についての微細構造観察及びその化学組成について分析を行うとともに、3Dスキャナーを用いた形状解析を実施し、生体活性皮膜の機能発現機構について議論を深めました。最終日には結果報告のプレゼンテーションが行われ、生体活性皮膜の活性機能の評価手法について、活発な討論が行われました。
滞在期間中には、共同研究活動のみならず日本人学生や本学留学生との交流も積極的に行われました。最終報告会の当日は大雪のため滞在先から大学まで移動することが困難となり、報告会の一部をオンラインとするなど、雪国ならではの体験もありましたが、招へい者の学生さんは総じて日本での体験として好意的に受け止めていました。学生との交流会では、お互いの興味や文化など様々な点について英語でコミュニケーションをとっており、日本人学生に大変良い刺激となりました。
学習期間は5日間と短期間ではありましたが、濃密な実験と討論が行われ、参加者は大変満足しているようでした。帰国後の共同研究活動についても打ち合わせが行われ、今後も共同研究を進めていくため交流をより活発にしたいとの思いがより強くなりました。