2022年度活動レポート(一般公募プログラム)第133号 (Aコース)
最先端科学がつなぐ日米の高校生科学交流
立命館高等学校からの報告
アメリカ、ルイストン・ポーター・ハイスクールから9名の生徒と2名の先生を招致しました。ルイストン・ポーター・ハイスクールは、ニューヨーク州ナイアガラにある公立高校で、科学教育に力を注いでおられる学校です。
【1月18日】
夕刻、長時間のフライトの後、皆元気に伊丹空港へ到着されました。空港でお迎えし、バスで京都四条烏丸のホテルへ移動。夜9時頃の到着のため、オリエンテーションだけ行ってこの日は終わりました。
【1月19日】
朝から立命館高校へ向かいます。この日は終日、立命館高校での取組です。このプログラムに関わる立命館の生徒達は、すでにオンラインで何度かの交流を行い、バディー生徒としてお世話をするいくつかのグループができていたため、正門でお迎えした時点から、普通の友達のように仲良く会話する姿が印象的でした。最初に東谷校長から挨拶がありました。
午前中は高校2年の生徒達の課題研究授業へ入ったり、高校3年生とお互いの課題研究のポスター発表したりしました。また2年生の家庭科授業に入り、一緒に調理実習をしてもらいました。おにぎりとみそ汁を作っての昼食です。午後は日本語授業と音楽の先生から三味線を習いました。放課後は、生徒達の企画したウェルカムイベントがあり、1日の交流ですっかり仲良くなれました。
【1月20日】
立命館大学びわこ・くさつキャンパスでの研修です。立命館高校の5名の生徒も学校を公欠で合流しました。午前中は、AIOLというものづくりラボで、金山英幸先生のご指導で3D作品の制作です。簡単な設計アプリを使い、自分達で設計したものを3Dプリンター等にセットして、昼食へ向かいました。
午後には、森正樹先生のご指導で、天文台の見学を行い、その後に午前中の作品を受け取りました。また、立命館大学の博士課程で学ぶ立命館高校卒業生2名が研究の紹介をしてくれました。1名は3次元モニターの開発、もう1名は薬の副作用についての研究でした。
【1月21日】
大阪大学吹田キャンパスでの研修です。立命館高校からも9名の生徒が同行しました。午前中は、池田史代先生、Kaypee Stephanie Roshni先生によるユビキチン生物学の講義を受け、その後、研究室を見学させていただきました。
午後には、八木厚志先生から「走化性バクテリヤ集団のパターン形成」をテーマに数学の講義を行っていただきました。大阪大学での研修の後、万博記念公園に入園し、サッカー等で楽しく体を動かし、交流はどんどん深まりました。
【1月22日】
京都大学での研修です。立命館高校から10名の生徒が合流しました。朝から京都大学総合博物館を見学し、その後、Roger Wendell先生による「ニュートリノ」の講義を受けました。Wendell先生は生徒達と同じアメリカ人ですが、日本で研究をされていますので、何故、日本で研究をされているのか等もお尋ねさせていただきました。今回来日した生徒達からも、将来、日本で研究活動を行ってくれる者が現れることを願っています。講義の後は、夕食までいくつかのグループに分かれて、立命館の生徒を交えた交流を行いました。
【1月23日】
朝から伏見稲荷大社を拝観し、京都の文化に触れてもらいました。次に、立命館大学衣笠キャンパスを訪れ、図書館の見学と国際入学課の方から立命館大学における5つの英語で学べるコースについて説明がありました。最後に立命館高校へ戻り、浴衣と茶道の体験、フェアウェルイベントを行って、修了証の授与。再会を約束してすべての取組が終了しました。別れを惜しみながら、学校を出発してホテルへ戻りました。
【1月24日】
朝からホテルを出発し、立命館高校の教員が羽田空港までお見送りして、帰国の途に着かれました。
参加生徒達は、日本での友達と有意義な時間を過ごし、日本への関心を大いに高めてくれたと確信しています。再来日して日本で学んでくれる生徒が現れることを心から願っています。素晴らしい機会をいただきましたこと、関係者の皆さまに感謝申し上げます。