2022年度活動レポート(一般公募プログラム)第125号 (オンライン)
言語の壁を克服する—看護学生同士のオンライン交流
大阪公立大学大学院看護学研究科(国際交流委員会)
教授 志田 京子さんからの報告
大阪公立大学看護学研究科・看護学部では、協定校であるマヒドン大学(タイ)と、オンラインを通じた交流プログラムを企画・実施いたしました。
1.コロナ下での看護師の活動と役割についての情報交換
2022年12月22日に、大学院修了生である、感染症専門看護師の瓜田裕子氏と保健師の大平俊介氏より、それぞれ「日本の病院における感染症専門看護師の役割」、「日本の保健所に従事する保健師の役割」についてオンライン、オンサイトのハイブリッド型でレクチャーを実施しました。感染症専門看護師が、病院に従事する看護師のCOVID−19による影響でメンタルヘルスが影響を受けていることを明らかにし、支援に取り組んでいることや、保健師が地域の母子保健、災害時対応、感染対策に取り組んでいることに多くの関心が寄せられ、多くの質問がありました。参加者は、オンライン参加者(タイ学生19名)、オンサイト参加者(タイ学生6名、タイ教員1名、日本学生4名、日本教員4名)でした。
2.インターナショナルカフェ
2023年2月17日、24日、3月3日に、学部生同士でお互いの学生生活や、趣味、それぞれの地域の観光スポットを紹介しあいました。それぞれ1年生、2年生、3~4年生でグループ設定をし、学年次に応じたカリキュラムの紹介を行うことで、詳細にお互いの学習の進め方や実習形態について知る機会となりました。参加者は延べでタイ学生10名、日本学生4名でした。タイの学生たちは日本には来たことのない学生ばかりで、「ぜひ日本を訪れたい」という声が聞かれました。日本人学生も、英語でプレゼンテーション資料を初めて作成し、英語でコミュニケーションをとるための練習を、時間をかけて行いました。努力が実を結び、会話が盛り上がったことでタイを訪問したいという意欲が高まったそうです。
3.研究発表会
2023年3月13日に大学院生同士でお互いの研究発表を実施しました。発表者は、日本側から古木英明氏、タイ側からはPiyaporn Inthaphalan(タイ学生)、Mira Fajarina(インドネシア学生)の3名でした。お互いの研究の関心を共有しあったり、研究法の確認をしたり、それぞれの国での状況と比較しあったりして、各研究に対し活発なディスカッションができたことで研究法に対する理解が進みました。日本人学生にとっても、英語で自身の研究をプレゼンテーションすることは貴重な経験で、今後の学会発表のための弾みになったようです。