2022年度 活動レポート 第122号:ひろしま国際センター

2022年度活動レポート(一般公募プログラム)第122号 (Aコース)

インドネシアとフィリピンの高校生が地球環境問題のための科学技術イノベーションを学ぶ

公益財団法人ひろしま国際センターからの報告

 公益財団法人ひろしま国際センターでは、広島県立安芸府中高校と提携し、JSTさくらサイエンスプログラムの支援の下、地球環境問題に対処するための科学知識と国際感覚を有する人材の育成のため、島しょ国であるという点で日本に近い自然環境下にあるインドネシアとフィリピンから高校生12名と引率者2名の計14名を同時に招へいしました。
 本交流計画において、招へい者には、最新の廃棄物処理施設の見学、海洋科学、天文学、農学、水産学および植物学など地球環境に関連する科学体験をしていただくだけでなく、平和記念公園訪問を通して、核兵器が建物や人体に及ぼす影響を学び、科学技術を世界中の人々の幸福のために使うことの大切さについて再認識していただきました。
 また、広島大学のキャンパス・ツアー、両国からの留学生との交流会、広島県立安芸府中高校の高校生との3日間にわたる交流により、留学の促進や3か国の高校間での姉妹校協定締結など今後の交流の継続に繋げることができました。
 これらの活動は、インドネシア国営放送や地元広島のマスコミにも取り上げられ、意義ある取り組みとして広く周知されました。

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日本文化体験にて

【1日目】12月5日
広島中央エコパーク→広島大学総合科学部国際共創学科(学科紹介および大気化学・海洋科学に関する講義)→広島大学留学生とのキャンパス・ツアーおよび意見交換会→広島大学宇宙科学センター

 広島中央エコパークでは、最新のごみ焼却施設の見学を行いました。広島大学では、講義やキャンパス・ツアーで大学を紹介するとともに、在籍するインドネシア・フィリピン留学生に、留学理由や日本での大学生活・進路・学業などをざっくばらんに話していただくことで、日本への留学を考えるきっかけを提供できました。
 広島大学宇宙科学センターでは、4次元デジタル宇宙を体験後、大学が国内に所有する望遠鏡としては4番目に大きい『かなた望遠鏡』を通して月や惑星などの観望を行いました。

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広島大学宇宙科学センターにて

【2日目】12月6日
広島県立総合技術研究所農業技術センター果樹研究部→八天堂工場見学→日本文化体験(浴衣の着付け体験・広島風お好み焼き手焼き体験)

 農業技術センターでは研究成果を講義で学んだ後、試験圃場で研究員から果樹の説明を受け、収穫体験などを行いました。八天堂では、VRによる工場見学で食品製造技術を学びました。

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農業技術センターにて

【3日目】12月7日
府中小学校・府中東小学校(2グループに別れて訪問)→広島県立安芸府中高校。

 各校で歓迎イベントに参加しました。安芸府中高校ではSDGsに関するディスカッション、美術・音楽などの授業体験や掃除体験などを行いました。

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ディスカッションの様子

【4日目】12月8日
広島大学附属水産実験所→広島平和記念資料館・平和記念公園

 広島大学附属水産実験所では、講義の後、実験船に乗り、海上でプランクトン採取を体験しました。また、カニの解剖演習を行い、甲殻類の構造を理解しました。
 平和記念公園では、来日前に折った千羽鶴を原爆の子の像に捧げました。また、戦争や原子爆弾の悲惨さについて改めて学び、安芸府中高校の高校生と『We are the world』を合唱し、平和な世界の実現に向けて気持ちを一つにしました。

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カニの解剖演習

【5日目】12月9日
宮島自然植物観察→厳島神社・宮島表参道商店街散策→夕食会場(修了証書授与)

 宮島の要害山では、広島大学教授の解説と留学生の協力により、宮島特有の植物を観察しました。昼食後、 宮島の表参道商店街などで、安芸府中高校の高校生とグループ行動で交流しました。
 夕食会場にて修了証書の授与を行い、本プログラムの全課程を修了したことを祝いました。体調不良者も出ず、交流計画のどおり無事終了することができました。

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修了証を手に記念撮影