2022年度 活動レポート 第118号:芝浦工業大学

2022年度活動レポート(一般公募プログラム)第118号 (Aコース)

3か国合同産業システムデザインと機械制御スキル習得ワークショップ

芝浦工業大学からの報告

 本プログラムは、芝浦工業大学の重点協定校である、インドネシアのスラバヤ工科大学(ITS)、およびベトナムのハノイ科学技術大学(HUST)と、本学機械制御システム学科による、3か国合同プログラムとして実施した。この背景には、HUST、ITSとも、これまでは本学が渡航する形での合同学習プログラムを複数年に渡り実施し、またパンデミック期間も代替オンラインで関係の持続に努めてきたことがある。これらの蓄積を通し、相手大学の学生および教員より、日本に渡航し最先端の機械工学と機械制御、そして産業応用を体験する機会を提供してほしいという強い要望に応える形で、実現することとなった。3か国、3大学の混成チームでの共同作業を通して、機械制御と産業システムデザインのハード・ソフト両面における知識の習得に加え、日本の最新技術の開発状況と産業界における活用状況を理解すると共に、異文化コミュニケーションおよび合同プレゼンテーションスキルを向上する、という3点を主な学習目標に設定し、プログラム内容の立案、および運営を行った。

活動レポート写真1
参加者全員での集合写真

 具体的には、storage energy carの新規デザインという課題に基づき、まずはクリエイティブデザインショップとして、デジタルエンジニアリング手法の概要の講義を行った。そして、各チームに、斬新なstorage energy carのデザインと仕様の設計について、アイデア出しに取り組んだ。そのモデリングについては、CADソフトSolid Workを採用した。この習得も学修成果の一つである。こうしたテクニカルワークショップの合間に、ITSおよびHUSTの引率教員によるショートレクチャーを交えることで、参加者全員が各国における機械制御手法の展開と多様性に触れることとなった。
 これらを踏まえた上で、後半はCADソフトを用いた具体的な概要デザイン、個別設計モデリングに、グループワークとして取り組んだ。それぞれのチームが、各人の技術知識と感性とを持ち寄り、試行錯誤を経て、一つの形にまとめていくプロセスを楽しんでいた。また、最終プレゼンテーションの要件として、このプログラムで学習した技術の将来的応用分野、および自分の卒業研究などとの連携方法などについて触れることを推奨した。

活動レポート写真2
研究中の様子

 最終プレゼンテーションでは、各チームの趣向を凝らしたデザインが発表され、それを知ること自体が相互学習の良い機会となった。そして修了証を受け取った各人の達成感に溢れる表情が、とても印象的であった。

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修了証授与の様子

 ちなみに、本プロジェクトの主担当である本学のブイ・ゴック・タム准教授は、HUST出身でかつ本学にて博士号を取得し、教員職に就いたという経歴の持ち主である。それに対して、HUST現役学生は自己の将来にどのような可能性があるか、具体的なイメージを掴んでいた。またITS学生も、学内に在籍している日本の大学院を修了した教授・准教授たちから、事あるごとに日本の技術や学習環境、そして国民性や文化について耳にしており、今回のプログラムでそれを自らの肌で感じ取っていた。これを受けて、両大学からの参加学生に、将来的に修士・博士号を取得するための留学先として、本学を検討することを推奨し、今回のプログラムの締め括りとした。今後は、引率教員であるITSのDr. Achmad Syaifudin, S.T.、およびHUSTのDr. Nguyen Thanh Trungと連携し、交互に訪問し合う関係を持続すると共に、両大学の学生が、本学を始めとした日本の大学への留学を目指すよう、情報発信していく。