2022年度活動レポート(一般公募プログラム)第086号 (オンライン)
若手研究者のための海洋エネルギーに関する国際プラットフォーム人材育成事業
佐賀大学 海洋エネルギー研究所からの報告
2022年11月1日~29日の期間中の5日間(週1回の5週)において、「第9回若手研究者のための海洋エネルギーに関する国際プラットフォーム人材育成事業」をオンラインで実施しました。
本研究所で2015年以来毎年度実施している事業を、2020 年度からオンラインプログラムで実施しており、本年度は13の国と地域(バハマ、ブラジル、中国、フランス、日本、マレーシア、オランダ、インド、インドネシア、イラン、タイ、トリニダード・トバゴ、アメリカ合衆国)から63名が参加しました。
【プログラム内容】
プログラム初日は、オンラインによる、本研究所伊万里サテライトの実験設備の見学をライブで行いました。主に海洋温度差発電実験設備、海水淡水化実験設備、海洋深層水環境実験装置、波力発電実験装置、水素エネルギー試験設備、リチウム回収装置、潮流・海流発電試験装置を案内しました。これらの設備は、全国共同利用・共同研究拠点としての共同利用設備であり、参加者に対して将来の設備利用を呼びかけました。
2日目以降は、外部講師3名を含む6名の海洋エネルギーの各分野における代表研究者の特別講義および18名の若手研究者の研究発表会を実施しました。研究発表会では、洋上風力、海洋温度差、波力、海洋環境およびその他の海洋エネルギー利用技術の4つのセッションに分けて発表を実施し、発表後にはオンラインでの交流時間を設け、次世代を担う海洋エネルギーの若手研究者の人脈形成および本研究所の共同利用を促進する協議を実施しました。
【成果・影響】
本研究所は、地球にやさしい自然エネルギーのひとつである海洋エネルギーの開発を通じ、世界的なエネルギー・環境問題の解決に寄与するために設置されています。また、全国共同利用・共同研究拠点として、海洋エネルギーに関する研究施設の提供および共同研究の推進とともに、次世代を担う人材育成を進めています。
「第9回若手研究者のための海洋エネルギーに関する国際プラットフォーム人材育成事業」は、これまでの8回の事業を継続・発展させるものであり、オンラインシステムを通して活発な意見交換と人材交流ができ、海洋エネルギーの研究を行う若手研究者の一層の研究能力向上と、研究者間の学術交流の推進に貢献が出来ました。
本事業の実施にあたり、さくらサイエンスプログラムのご支援によって、外部の著名な研究者を招待することが出来ました。ここに記して感謝申し上げます。