2022年度 活動レポート 第79号:神戸大学

2022年度活動レポート(一般公募プログラム)第079号 (Aコース)

神戸大学での研究室配属体験:双方向的な学生交換の定着にむけて

神戸大学からの報告

 2023年1月22日~28日の7日にわたってタマサート大学シリントン国際工学部(タイ)から学生9名(学部生5名・大学院修士学生4名・大学院博士学生1名)と教員1名を招へいして、神戸大学(兵庫県神戸市)での先端材料研究インターンシップを実施しました。

 1992年に設立されたシリントン国際工学部は学部から大学院までのすべての授業を英語でおこなっています。ゆえに(タイからみた)留学生の比率が大きく、今回来訪した学生たちの国籍もタイ・ベトナム・インドネシア・スリランカ・カンボジアにわたり、引率教員はインド出身という多国籍訪問団となりました。COVID−19を経て留学生の受け入れを少しずつ再開している時期ですが、まとまった人数の学生をインターンシップのために招へいするのは久しぶりのことでした。

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神戸大学理学研究科長を表敬訪問する招へい者一行

 今回のインターンシップでは理学研究科と工学研究科に属する化学・応用化学・生物化学・材料工学に関連した9つの研究室が招へい学生を1人ずつ5日間受け入れました。団体行動をあえて避け、光触媒・太陽電池・光化学・有機化学・合成高分子・分離膜・生細胞・アミロイドタンパク質・光療法(photodynamic therapy)という、それぞれ異なるトピックに単身飛び込ませました。そのような環境のもとで受け入れ研究室の学生たちとの交流が密になり、双方の若者たちによい刺激を与えたようです。

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受入研究室での一コマ
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 実質4日半のインターンシップでしたが、学業や英語能力をもとにタイ側が厳選した(倍率2倍)学生たちは、それぞれ大いに学び、たくさんの経験を積んでくれました。帰国前日に10分ずつスクリーンを使った成果発表をさせ、シリントン国際工学部の学生や教職員が参加できるように発表会はオンラインでも配信しました。一人ひとりがTOEICなら800–900点を獲得する英語力をもち、自学の授業で日常的に英語を使っている学生たちだけに、質疑まで含めて堂々とした発表でした。

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成果発表会のあとで

 一行が神戸に滞在した一週間は10年に一度という寒気が日本列島をおおい、神戸市街地にある大学キャンパスでも3cmほど雪が積もる日がありました。南国出身の学生たちは寒さに震えながらも、予想外の光景にとても喜んでいました。はじめて雪を見たのだから当然かもしれませんが、日本の小学生と同じようなはしゃぎようでした。このようなアクシデントにもかかわらず誰も体調を崩すことなく、全員を元気に帰国させることができて、ホスト役をつとめた神戸大学の教職員一同はほっとしています。学生9名を引率して来日したシリントン国際工学部教員(Prof. Sandhya Babel)の尽力に感謝したいと思います。

 今回のインターンシップはCOVID−19でいったん途絶えた対面での学生交流を復活させる機会となりました。神戸大学理学研究科と工学研究科はタマサート大学シリントン国際工学部との交流協定を2017年に結びました。神戸の学部学生を先方へ一月派遣して英語でサイエンスを学ばせる活動を学内事業(神戸大学グローバルチャレンジプログラムプログラム)の一環として2019年からスタートさせました。さくらサイエンスプログラムから芽生えたFace−to−faceの信頼関係を双方向かつ定常的な交流へ育てていきます。