2022年度活動レポート(一般公募プログラム)第066号 (Aコース)
インドネシアの学生が地球環境の分析と生体応答の評価を学ぶ
関西学院大学からの報告
2022年10月26日から11月1日の7日間、関西学院大学生命環境学部は、さくらサイエンスプログラムによりインドネシアのパジャジャラン大学とウダヤナ大学から、学生15名、引率者2名の総勢17名を招へいし、科学技術体験コーのプログラムを実施しました。テーマは「地球環境の分析と生体応答の評価」です。
<10月26日>
来日初日は、滞在中のスケジュールと注意事項のアナウンスを行い、2日目からの本格的なプログラムに備えました。
<10月27日>
藤教授による特別実験「環境適応に関与するタンパク質の情報解析」が行われました。フジツボの接着タンパク質を具体的な題材として、それらのアミノ酸配列からの機能部位予測や構造予測を、実際にコンピュータを使って実習を行いました。コンピュータは藤教授の研究室のものを用い、生命情報科学の基本を学習しました。配列データベース検索についてはBLAST, マルチプルアラインメントはmafft, 立体構造のグラフィクス表示についてはPyMol、また立体構造予測についてはSwissModelとAlfaFoldの使い方を学びました。
<10月28日>
午前は矢尾教授による特別実験「細胞の活動を可視化するバイオイメージング」が行われました。培養細胞の細胞小器官の顕微鏡観察を行い、またパソコンを用いた取得画像の解析に関する手法について学習しました。
午後は、壷井教授によるフィールドワーク実習「水質のフィールド調査」が行われ、六甲山と有馬温泉周辺に移動して湧水と河川水を採取し、現場においてpH、電気伝導率等を測定することで、水質調査方法を学習しました。
<10月29日>
午前は、前日に引き続き壷井教授による特別講義「水質と環境分析法」が行われ、イオンクロマトグラフ分析法(IC)と誘導結合プラズマ発光分光分析法(ICP−AES)の原理と応用(実際)について学習しました。午後は、午前の講義をうけて、イオンクロマトグラフ分析装置・誘導結合プラズマ発光分光分析装置等を用いて、前日に採取した水を分析・評価する特別実験「水質調査」を行いました。この2日間で各地から採取した試料を分析するという一連の流れで、水質調査の方法を学習しました。
<10月30日>
4日目の日曜日を利用し、日本文化体験プログラムとして、本学教員2名と学生3名と共に、公共交通機関を利用した関西地区の移動経験、および京都天龍寺の参拝などを実施し、日本の文化や自然に触れる機会を設けました。
<10月31日>
午前にMeet the Experts(国際交流)、留学相談(理工学部留学生、教職員)日本、および本学への留学について具体的イメージをもってもらえるよう、本学留学生を交えて座談会、プログラム説明を行いました。
午後に報告会 "What We Learned at KG KSC"を実施しました。本プログラムの集大成として、今回のプログラムで学んだことを4チームにわかれて報告しました。参加者全員がプログラムを無事修了し、藤教授より修了証書を授与されました。藤教授による閉会の挨拶で、このプログラムの開催がコロナ後の新たな国際交流の始まりであることを共有しました。
<11月1日>
参加者全員が元気よく無事に帰国しました。近い将来、今回の訪問メンバーの中から関西学院大学へ留学する学生さんが現れる事を期待します。
関西学院大学広報室に協力してもらって今回のプログラムの実施の様子を動画にまとめ、12月6日にYouTubeの関西学院大学のページにアップロードしました (https://www.youtube.com/watch?v=nOVF2u59c0Y)。
最後になりましたが、本プラン実施に際して、多くに皆様にお力添えを頂きました。この場を借りてお礼申し上げます。有難うございました。