2022年度活動レポート(一般公募プログラム)第047号 (Aコース)
タイ王国の高校生が日本の先端医療、科学技術、日本文化を学ぶ
大分大学からの報告
大分大学では、JSTさくらサイエンスプログラムの支援を受け、令和4年11月28日から12月4日まで、タイ王国サイエンススクールの高校生13名と教員2名を招へいしました。
来日中の主なプログラムは以下のとおりです。
【1日目】日本入国。大宰府天満宮、九州国立博物館を見学。大分県に到着。
【2日目】医学部長を表敬訪問。
医学部附属病院の見学、外科糸結び・縫合体験実習
【3日目】医学セミナー(顕微鏡実習、研究室訪問)、女性研究者・外国人留学生との活発な交流会
【4日目】大分舞鶴高等学校の生徒との日タイサイエンスプロジェクト交流
【5日目】日本の科学技術を学ぶ。九州電力新大分発電所での工場見学
【6日目】大分舞鶴高等学校の生徒との交流
【7日目】日本出国
コロナ禍により3年ぶりの対面実施となったさくらサイエンスプログラム。この間、ほとんどの国際的な交流は中止あるいはオンラインでの実施を余儀なくされ、特に若い世代への影響は大きいものがありました。彼らが高校生である期間は限られています。未来ある若者に「国際交流のチャンスを何とか提供してあげたい」その一心で、対面での実施を決断し、今回無事に受け入れを行う事ができました。
今回受け入れた高校生らは、久しぶりの対面での交流ということもあり、すべてのプログラムに積極的に意欲を持って取り組んでくれました。渇望していた国際交流が次第に満たされていく様子は、受け入れ側としても忘れ得ないものとなりました。特に、同年代である大分舞鶴高等学校の生徒との交流では、互いを理解し合う中で、日タイ双方の生徒ともに強烈な刺激を受けていたのは印象的でした。
招へい者は、初めての日本ということもあり、タイとの文化の違いに戸惑いながらも様々なことにチャレンジしてくれました。生活そのものが文化体験となるよう、布団や温泉といった日本ならではの要素を入れたプログラムで一週間の滞在の中で多くのことを学び経験してくれました。
大分大学では、平成26年度から本事業によるタイ王国の高校生の受け入れを開始し、今回で8回目となりました。招へい者を13校から各1名選抜する作業など、タイ教育省の全面的な協力を得て本事業を実施することができており、オリジナリティーの高いプログラムとの評価を頂いております。大分大学としては、修了生とのコンタクトを継続し、日本への留学や就職などにつなげ、またタイ教育省と連携しながら息の長い事業としたいと考えています。そして必ずや、本プログラムの修了生が日本とタイの懸け橋となって活躍してくれることでしょう。