2022年度 活動レポート 第36号:福井大学

2022年度活動レポート(一般公募プログラム)第036号 (Bコース)

福井大学における課題探求プロジェクトと福井県の地域創生への貢献の在り方

福井大学からの報告

 2022年10月2日から10月16日、福井大学国際地域学部では、カンボジアにあるカンボジア国立経営大学(NUM)から学部生10名と教員1名を招へいし、「福井大学における課題探求プロジェクトと福井県の地域創生への貢献の在り方」という共同研究活動コースのテーマのもと、交流プログラムを実施しました。2週間にかけて招へい者は本学部の授業への参加、課題探求プロジェクト(PBL)授業に関連する県内企業、自治体、高等学校等の教育機関、観光地への訪問及び関係者へのヒアリングや研究調査活動を行い、本学でのプログラム最終日の10月14日には、プログラムのまとめとしてポスター発表を実施しました。

プログラムの詳細

 10月3日~4日は、本学部の授業に参加しました。リサーチ方法論の授業では、アンケートやインタビュー等、PBLに関する情報収集の手法を学びました。また、本学部及びNUMでの地域創生における課題と取組を互いに紹介し、PBLのリサーチクエスチョン決定に向けたディスカッションを行いました。

 10月5日は、PBL授業に参加し、日本人学生と一緒に大野市を訪れ、地域創生における課題と取組について、10月6日には、福井市内の企業で、福井ならではの産業界の取組や課題について、それぞれ学びました。

活動レポート写真1
六呂師高原における自然体験活動や定住移住促進事業に関する説明の様子
活動レポート写真2
福井市内のメガネ工場見学の様子

 10月7日は、福井県立武生東高等学校を訪問し、高校生とNUMの学生のPBLに関する取組について情報共有し、その中で見出されるテーマについてディスカッションを行いました。10月8日は、永平寺と福井県立恐竜博物館を訪問し、その後ディスカッションを通して観光業における地域創生の取組と課題について学びました。プログラム中盤にあたる10月10日には、PBLに関する研究ワークショップにて、研究調査活動の進捗状況を報告しました。

 10月11日には、福井ランゲージアカデミーと福井県立道守高等学校を訪問しました。福井ランゲージアカデミーでは、福井県唯一の文科省・法務省公認の日本語学校としての現状や課題について学び、福井県立道守高等学校では、外国にルーツを持つ学生の支援状況についても学びました。

 10月12日は、本学部のPBL授業に参加し、学生が実際に行っているPBLについて報告を聞き、福井市の地域創生における課題と取組について学びました。

 本学での最終日の10月14日には、プログラムのまとめとして、県内企業や高校等への訪問を通して、福井県の地域創生について考えたことや、外国人の視点から見た観光促進の取組等について発表しました。

活動レポート写真3
修了式の様子

 今回、NUMの学生が国際地域学部の授業に参加したことにより、本学部の学生はカンボジア、また広く東南アジアに対する興味・関心を高め、今後東南アジア地域への交換留学を希望する学生が増える可能性があると感じています。また、NUMから本学への交換留学を希望する学生も増える可能性が高まったと考えます。

 なお、国際地域学部とNUMは、共にその特徴的なカリキュラムとしてPBLを実施しており、2019年に学術交流協定を締結しました。その後のコロナ禍の影響により、具体的な学術交流は実施されず現在に至っていますが、本交流計画の実施を契機として、今後は短期留学プログラムを定期実施し、PBL授業の管理面及び教育面での質の向上を図るほか、共通の課題をテーマとする共同研究の実現可能性を模索します。また、半年~1年間の双方向の交換留学を推進していきます。