2022年度活動レポート(一般公募プログラム)第012号 (Aコース)
岡山大学で最先端の環境生命科学に関わる科学技術体験
岡山大学環境生命科学研究科からの報告
さくらサイエンスプログラムにより、2022年10月16日~10月22日の7日間、大学間協定校であるベトナムノンラム大学の教員・研究員11名が来日し、岡山大学での最先端の環境に関する科学技術体験を行った。
ノンラム大学とは大学間協定を締結している。これまで、ノンラム大学に交流促進のために数回訪問し、本学でのウィンタースクール受入れ等の実績を重ね、正規課程学生の受入れにも至っている。
今回のノンラム大学との交流のねらいとしては、以下のとおりである。
岡山大学環境生命科学研究科における研究は、ベトナムでこれらからの発展が期待される教育・研究分野である。このような中、ノンラム大学では、ベトナムにおける食と環境の研究分野の発展に取り組んでおり、日本への学生や教員の派遣に積極的である。ノンラム大学の教員に日本での最先端の環境科学技術を体験させることで、将来、ベトナムや日本や世界において最先端の教育・研究者へと成長することを目的としている。
ノンラム大学は、ベトナムで優秀な農学系学部である。今回、招へいした教員のうち10名は、まだ学位を持っていない講師で、博士取得の意思が強い講師を選抜した。また、今回、引率者准教授1名を招へいすることによって、帰国後に来日できなかった他の講師にも日本の科学技術を伝え、日本の科学技術への興味の向上につなげることを目的とした。よって、将来、岡山大学大学院のみならず日本の大学院への進学が期待される。実際、岡山大学の先生とマッチングを行い、博士課程留学のための手続きを始めた講師もいる。
また、東部クリーンセンター(焼却場とリサイクルセンター併設施設)および児島湖流域下水浄化センターの見学は、環境問題を考えさせるため、さらに広島の原爆ドームや広島平和記念資料館の見学は、正しい科学技術の知識を理解することの重要性を理解させるため、極めて重要な体験となった。
さらに、本プログラムでは、厳島神社、岡山城や後楽園の見学を行った。文化は、科学技術の刺激を受けながら、受け継がれてきたものであり、これらの文化体験は、その努力を体験するものである。よって、新しい文化の創造を刺激する新たな科学技術の創出につながる。参加者らは日本における科学啓蒙のための環境作りに強いインパクトを持ったようである。
最後に、このプログラムに参加した講師達からは、この素晴らしい機会が与えられたことに対する感謝のメールが届いた。全教員から、日本での最先端の科学技術を体験できた上に、東部クリーンセンター、児島湖流域下水浄化センター、原爆ドームや広島平和記念資料館の見学、岡山城や後楽園、厳島神社の見学、日本人学生との交流は非常に有意義であったという感想を得ることができ、このような機会を与えていただいた科学技術振興機構、その他、協力スタッフに心からお礼を申し上げます。