2022年度 活動レポート 第7号:東京理科大学

2022年度活動レポート(一般公募プログラム)第007号 (オンライン)

アクティブラーニングを取り入れた日本型理科教員養成の方法論

東京理科大学川村研究室からの報告

 2022年9月5日より9月9日まで、東京理科大学理学研究科科学教育専攻川村研究室では、中華人民共和国山東省に立地する曲阜師範大学所属の学部・修士学生を計15名招へいし、オンラインでさくらサイエンスプログラムを実施しました。

 本年度の当研究室でのテーマは「アクティブラーニングを取り入れた日本型理科教員養成の方法論」と題して、当研究室においての理科実験教室や研究紹介および招へい者主体の模擬授業を中心にプログラムを実施しました。

【プログラム1日目】

 プログラムガイダンスののち、双方の参加者による英語による自己紹介と、双方の担当者による大学・研究室紹介が行われました。午後には、当研究室の修士・博士学生が開発した環境教育教材である「分光筒」と「LEDプレート」2テーマのワークショップを行い、実際に曲阜師範大学の招へい者に実験機制作に参加していただきました。その後、招へい者主体の模擬授業のテーマを決めていくために、曲阜師範大学の招へい者15名の班分けを行いました。決められた模擬授業のテーマは、「円運動」、「気体法則」、「静電気」の3つです。

活動レポート写真1
実験教室の分光筒実験
活動レポート写真2
実験教室のLEDプレート

【プログラム2日目】

 「雷実験」をテーマとしたワークショップを行いました。「雷実験」は、静電気と防災知識を楽しく学ぶために、雷をシミュレーションし、避雷針のモデルやシールド効果に関する知識を学ぶエネルギー環境教育教材として開発したものです。

 午後には、五十嵐美樹氏によるサイエンスショーが行われました。五十嵐氏は、サイエンスエンターテイナーとして活躍されており、科学の面白さを伝える科学実験教室やサイエンスショーを多く開催し、「科学のお姉さん」として知られています。サイエンスショーでは、身近なものを使って誰でもできる実験が行われました。

活動レポート写真3
サイエンスショーの様子

【プログラム3日目】

 招へい者に当研究室の輪講ゼミに参加していただきました。修士学生による修士研究について2テーマが行われ、日本における大学院教育について理解を深めました。午後には、当研究室の卒業研究生による卒業研究について4テーマを紹介しました。そして、今年度の教育実践に参加した卒業研究生による「教育実践の経験と東京理科大学の教職カリキュラム」を紹介し、日本の大学教育と教師育成についての理解を深めていただきました。

【プログラム4日目】

 当研究室における現行の各研究課題および実験コーナーについて紹介をしました。紹介された研究テーマは、温水タワーすだれ・色素増感太陽電池・自転車発電機・3Dプリンターの4つの部分で構成し、卒業研究学生や修士学生が紹介を行いました。これらの紹介によって、日本における研究室風景についての共有ができました。

【プログラム5日目】

 招へい者主体の模擬授業の発表日となります。招へい者はチームで準備した模擬授業を発表していただき、発表後に模擬授業に対する反省や意見等を共有する場として反省会を行いました。

 当研究室では今後も中国での科学啓発活動の推進に微力を尽くします。

活動レポート写真4
最終日の終了ガイダンス