2021年度活動レポート(一般公募プログラム)第130号 (代替オンライン)
日・馬・台・越5大学合同での、ネットワークシステム設計ワークショップにむけた、芝浦工業大学と日本の技術の紹介
芝浦工業大学 システム理工学部電子情報システム学科
助教 山崎 託さんからの報告
本学システム理工学部電子情報システム学科および情報工学科では、コロナで渡航が出来ないことへの対策として、2020年度から海外大学と合同で、ネットワークソフトウェア開発ワークショップをオンラインで開催している。それを今年度も実施する際に、日本のネットワーク技術の説明、日本文化の紹介プレゼンテーション、そして多文化交流チームビルディングのセッションを、さくらサイエンスプログラムとして実施した。本プログラムでは、オンラインでは規模拡大が容易というメリットを活かし、マレーシア、台湾、ベトナム、そして日本の5大学による多様性に富んだ学習環境を設定した。本学の東南アジア諸国における知名度の向上により、本学が主催するプログラムへの参加希望を頻繁に受けていることから、出来る限り多くの希望者を受け入れるように努めた結果、合計で60名という非常に大規模かつ活発なプログラムとなった。グループワークでは、英語が得意でない学生もSlackチャットやメールを上手く活用し、積極的にコミュニケーションを取ることで、相互理解を深めていた。
従来から交流のある協定校に対して、渡航ができない状況下で関係が細りがちであるが、オンラインで代替実施することで、有効な関係性を持続するとともに、台湾、マレーシア、ベトナム、そして日本が一堂に会するというオンラインのメリットを活かしたプログラムとすることが出来た。プログラム前後には、異文化コンピテンシー調査(科研基盤研究(C)20K02947 研究課題名: 短期留学プログラム評価法の開発-教職協働による異文化間コンピテンシーの醸成-)を実施し、オンラインプログラムの効果測定も行った。
今回のプログラムは、本学および日本の学習・研究プログラムの魅力の紹介を通して、将来的なセメスター留学や研究インターンの機会を具体的に理解してもらう、良い機会となった。他方、その結果として、「やはり実際に日本に行き、日本の学生と対面でチームを組んだ状況で学習してみたい」という声が高まったのも事実である。特に、参加大学の教員側からそうした要請が強かった。よって、渡航規制の解除後には、実際に相互で訪問し合う取り組みに発展させたい。