2021年度 活動レポート 第112号:奈良女子大学

2021年度活動レポート(一般公募プログラム)第112号 (オンライン)

基礎理学における高度人材育成並びに学術交流基盤の持続的構築

奈良女子大学理学部・化学生物環境学科・環境科学コース 
教授 高須 夫悟さんからの報告

 2021年12月2日13:00-17:00に中国の南京大学生命科学学院との代替オンライン交流を実施しました。本交流は2020年度の招へいプログラムとして採択されたものの、新型コロナウィルス感染症の世界的蔓延により先方からの招へいが実現せず、2021年12月にZoomを用いたオンライン交流を行うこととなったものです。

 当日4時間のプログラムでは使用言語を英語とし、授業、研究発表と質疑応答、南京と奈良での学生生活や一般的な話題についての交流の場、の3つを設定しました。最初の授業に先立ち、前回2018年9月に本事業の支援を受けて南京大学生命科学学院チームが奈良を訪問した際の写真・動画の紹介があり、その後、奈良女子大学教員による「数理的手用を用いた生物個体群動態の解析ならびに数値計算法」という内容の講義ならびにプログラミング言語pythonを用いた数値解析に取り組みました。

 研究発表では、南京大学生命科学学院にて動物行動学・生態学の研究に取り組む大学院生4名、奈良女子大学にて生物学と数理生物学の研究に取り組む大学院生2名と学部4回生2名が、大学院での研究ならびに卒業研究で取り組んでいる研究内容について発表を行いました。最後に、コロナ禍での日常生活一般についてざっくばらんに意見交換を行う場を設けました。本代替オンライン交流には南京大学側から発表者を含めて延べ14名、奈良女子大学側は学生・教員を含めて延べ13名の参加がありました。オンラインでの音声・動画の質も高く、全く問題なく円滑な交流を実施することが出来ました。

活動レポート写真1
南京大学学生による研究発表。この研究は国際的にも評価の高い動物行動学の学術雑誌に掲載されました。
活動レポート写真2
奈良女子大学学生による研究発表。

 2020年4月以降ほとんど外国に渡航する機会が無い日本人学生に対して、今回の代替オンライン活動は英語による研究発表と質疑応答、学生生活や日常生活に関する意見交換など、英語で聞き・考え・自分の意見を発信する貴重な体験となりました。南京大学の学生達もコロナ禍で海外の学会等に参加する機会が無いため、国外の研究者・学生と英語で交流する貴重な体験になったと思います。双方ともにコロナ禍のため海外渡航が実質不可能な状況で、国際的な学術交流と海外留学の動機を高めることが出来たと感じています。

 奈良女子大学は教育の国際化を重点項目の一つとしており、留学生の受入や日本人学生の留学支援などに積極的に取り組んでいます。コロナ禍が始まってほぼ2年が経ち、学生・教員ともにオンラインでの授業や学会参加に慣れつつありますが、今回は南京大学と英語で行う交流ということで、研究発表を行った本学の学生達は相当な時間を掛けて発表準備に取り組みました。こうした事前の準備の経験は、当日の発表経験とともに、学生が自ら思考し学びを充実させる貴重な体験になったと信じます。

 さくらサイエンスプログラム事業は海外大学と学術交流の接点を築く貴重な事業です。本プログラムを支援して頂いたJSTに厚く御礼申し上げるとともに、今後も、本事業を継続して頂けることを希望します。

活動レポート写真3
研究発表後の交流会の様子。