2021年度 活動レポート 第109号:長崎大学

2021年度活動レポート(一般公募プログラム)第109号 (代替オンライン)

医療生命領域におけるデータサイエンス研究ネットワークの構築

長崎大学からの報告

 長崎大学情報データ科学部は、2020年4月新設のインフォーメーションサイエンスとデータサイエンスが融合した新しい学部です。一方、インド統計大学(Indian Statistical Institute、ISI)は、統計学および関連分野の研究、教育、応用開発に特化した大学で、1931年に設立された歴史ある大学です。本交流は、インド統計大学の教員や学生との研究交流を図り、データサイエンスの国際的なネットワーク構築と将来の共同研究の発展を目指して実施されました。本プログラムは2020年度に採択されたもので、当初はインド統計大学の参加者が長崎大学に訪問して交流する計画でしたが、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、2021年度に延期となりました。その後、2021年度内の実施も困難となったことから、オンライン交流プログラムに代替してオンラインワークショップを開催しました。

 データサイエンスには様々な分野がありますが、本交流では、「長崎大学―インド統計大学医療生命科学データサイエンスワークショップ(NU-ISI Biomedical Data Science Online Workshop)」という名称の医療生命分野をテーマにしたワークショップを企画し、3月1日午後1時~4時半(日本時間)の日程で実施しました。情報データ科学部のホームページと公式Facebookにワークショップの情報を掲載して学外からの参加者も募ったところ、学内外あわせて16名の参加がありました。ワークショップ前半では、長崎大学から3名の教員が講演を行い、それぞれ「長崎大学におけるRNA-seq解析の現在の取り組み」、「医学領域での畳み込みニューラルネットワーク解析」、「ゲノムデータの統計解析」について発表しました。ワークショップ後半には、インド統計大学から3名の教員が講演を行い、それぞれ「ゲノムデータに基づくがん患者の判別」、「ジャンプ回帰による画像処理」、「急性リンパ性白血病データの解析」について発表しました。ワークショップを通じて、参加者から活発な質疑応答が行われ、相互のデータサイエンス研究に対する理解が深まりました。

 ワークショップ終了後は、長崎大学とインド統計大学の参加者で集まり、今後の共同研究に関するディスカッションを行いました。冒頭で、西井学部長と全副学部長による長崎大学情報データ科学部の紹介が行われました。続いて、具体的な共同研究の方向性について議論がなされました。今回は、新型コロナウイルス感染症の影響で訪問することができませんでしたが、次の機会に長崎大学を訪問して交流できるように、共同での活動を継続していくことが合意されました。

活動レポート写真1
長崎大学の講演者のスライド
活動レポート写真2
インド統計大学の講演者のスライド
活動レポート写真3
インド統計大学の2人目の講演者のスライド
活動レポート写真4
インド統計大学の最後の講演者のスライド