2021年度活動レポート(一般公募プログラム)第099号 (代替オンライン)
「マヒドン大学×東京都市大学」の学生の研究交流
東京都市大学からの報告
2022年3月9日、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)の「さくらサイエンスプログラム」により、タイ・マヒドン大学と本学の研究交流会がオンラインで開催された。
マヒドン大学と本学は2019年・3月にMoUを締結し、種々の学生に関わる交流を企画した。その1つがさくらサイエンスプログラムであり、COVID−19の影響で実施の延期を余儀なくされていたが、この度、オンラインで実施する運びとなった。両校の交流の中心は、マヒドン大学のICT学部と本学の情報工学部であり、今回のプログラムも両学部からの教員、学生の参加で行われた。オンラインでの実施ということで、マヒドン大学ICT学部の多くの学生が参加したことにより、参加者の総数は160名に達した。
プログラムの冒頭では両大学の代表者の挨拶、両大学の紹介が成された。
プログラムのメインは両校からの4件の学生の研究発表であった。マヒドン大学の場合は学部4年生のプロジェクト研究から4テーマの発表が行われた。1つのテーマは3名程度の学生がチームとなり取り組んでいて、発表もチーム内での絶妙の分担が成されていた。テーマは実用的なシステム構築を目指すもので、「コンピュータビジョンを利用した座位監視システム」、「仮想ウォレットシステム」等である。一方、本学は4名の学生が自らの卒業研究または修士論文の研究の内容を発表した。情報理論、信号処理、バーチャルリアリティに関する発表であり、マヒドン大学の実用性重視の研究とは対照的に理論的な研究の発表が成された。両学部は教育研究分野が重なっているものの、問題の捉え方、解法への導き方、研究発表技法等に相違が見られ、その相違が興味深いものであった。お互いの参加学生もその点に興味を持ったと思われる。
オンライン実施ということで学生間の交流を十分に図ることが出来なかったが、お互いの大学や研究等を「知る」機会として有意義なものであった。また、今回のさくらサイエンスプログラムの成功は今後のオンラインプログラム実施の敷居を低くするもので、お互いの大学の理解を深めるためのオンラインでのプログラムを企画・実施していきたい。オンラインプログラムを準備とし、その後、対面でのプログラムを企画・実施することで、実り多い対面プログラムが実現可能になろう。