2021年度活動レポート(一般公募プログラム)第089号 (代替オンライン)
「マラヤ大学・博士課程学生/教員×東京都市大学・教員」のオンライン研究交流
東京都市大学からの報告
2022年2月22日、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)の「さくらサイエンスプログラム」により、マレーシア・マラヤ大学・大学院博士課程の学生と両大学の教員が参加し、「専門分野を俯瞰する能力の育成」をテーマに、オンライン交流プログラムを行いました。
本学からは情報工学部・知能情報工学科の神野健哉教授、同学部・情報科学科の中野秀洋教授と実施責任者である田口亮教授が参加し、マラヤ大学からはDr. Anis Salwa, Dr. Khairunnisa Binti Hasikin, Prof. Ravee Paramesと2名の博士課程の学生(Mr. Haniff Junos, Ms. Wen Yee Wong)が参加しました。
本来なら2名の学生に来日して頂き、本学の滞在期間中で解決できる程度のコンパクトなテーマを設定して取り組んでもらうことを想定していました。その目的は学生自らの専門的視野を広げることと、専門分野を俯瞰する能力を育成することにありました。今回、本学から参加して頂いた2名の教員は2名の学生が来日した時に指導をお願いする予定の教員でした。
プログラムでは、まず田口教授から東京都市大学の紹介(歴史、キャンパス、学部・大学院構成等)がなされました。その後、本プログラムの目的の1つである2名の学生の「専門的視野を広げること」を成し遂げるために本学の2名の教員に特別講義を行ってもらいました。最適化問題、ニューラルネットワークとそのトレーニング、AIに関わる内容の講義で2名の学生の専門分野との親和性が高い内容の特別講義であり、見識を広めることの一助になったと思っています。
その後がメイン行事で2名の学生が自らの研究を発表とその研究テーマに関わる技術討論を行うことで「専門分野を俯瞰する能力」の育成を試みました。2名の学生の発表内容は「機械学習モデルの改良による低計算量オブジェクト検出システム」と「深層学習モデルを用いた水質監視システム」で、AI、機械学習、クラスタリング等に関わる先端的な研究であり、完成度も高いものでした。これらテーマを題材とした討論においては本学の教員から2名の学生へ広い視野からのコメントや助言が成されました。
プログラムの最後には参加者に今回のオンラインプログラムの感想を述べたもらい、皆の満足度の高いことが確認されました。2022年度には2名の学生に来日してもらい、交流をさらに深めるためにも、さくらサイエンスプログラムへ申請することを約束して終了しました。