2021年度活動レポート(一般公募プログラム)第083号 (代替オンライン)
高度な国際教育研究連携を促進する国際交流プログラム
九州工業大学工学研究院
教授 長山 暁子さんからの報告
2021年11月10日~2022年1月14日まで、オンラインにおいて、「機械工学分野における国際交流協定校との連携強化によるグローバル人材の育成」(Enhancement of International Exchange Partnerships and Global Engineering Education in Mechanical Engineering Field)を実施しました。
本オンライン交流事業では、国際交流協定校の青島理工大学、東北大学、山東大学、ボルツァーノ自由大学、マラヤ大学、マレーシアプトラ大学、台湾科技大学、協定校以外の斉魯工業大学の計8校から学生83名と教員・研究者10名計83名を招き、機械工学分野における教育研究の国際交流を深めました。高度な国際教育研究連携を促進するため、「International Joint Seminar on Mechanical Engineering 2021」を開催し、Zoomで6件の特別講演と24件の口頭発表を行いました。いずれも最先端の研究成果が紹介され、参加者一同互いに刺激を受けながら、質問が飛び交う熱い会場で活発な議論ができ、有意義な情報交換の時間を過ごしました。
学生同士の交流を促進するため、学生が主体的に取り組む実験協働学習活動および研究室見学もZoomを通して実施しました。実験協働学習活動では、複数の参加校からの学生からなる国際混合チームを編成し、与えられた課題にグループで解決策を議論し、役割分担することで実験を実施し、最後にその成果を成果発表会で発表することにしました。本学からグローバルエンジニア(GE)コースを履修している18名の日本人学生と交流校から20名の学生で6つの多国籍チームを編成し、今年度のテーマである「Spin」、「Windmill」および「Triboelectrification」のテーマに取り組みました。設計と議論は主にオンラインで行い、製作はそれぞれの大学の研究設備を利用しました。本学学生は、大学や研究室の設備を利用して、コロナ感染対策を講じながら、久々のモノづくりを思い思いに楽しみました。コロナ感染対策で思い通りに製作できなかったチームもありましたが、チームメンバーと力を合わせてそれぞれの目標達成に貢献することができました。さらに、オンライン研究室見学では、あらかじめ準備した動画やリアルタイム中継したデモ実験で分かりやすく研究設備を紹介するとともに、理解度を向上するために早押しクイズも取り入れました。
一連の活動を通して、対面の国際交流とは異なる雰囲気になりましたが、教員・学生同士の幅広い交流を深めることができ、期待した以上に有意義な交流活動となりました。今後は対面やオンライン交流のそれぞれのメリットを生かして、定期的に交流活動を続けていく予定です。招へい者が本学に短期・長期留学しやすい環境作りをすると同時に、ダブルディグリーや交換留学制度を生かした本学のGE教育・国際化をさらに促進させることに期待を膨らませております。