2021年度活動レポート(一般公募プログラム)第062号 (代替オンライン)
アジアの大学生とのオンライン交流の実施
大阪大学接合科学研究所からの報告
2022年1月13日~14日の2日間にわたり、JSTさくらサイエンスプログラムの支援による海外学生10名とのオンライン交流プログラムを実施しました。2019年のさくらサイエンスプログラムによる当研究所への招へい以降、日本への入国困難により実際の受入れが行えていませんでしたが、本年度はオンラインによる2日間の活動として実現することが出来ました。
今回は、マレーシア大学ケランタン1名(マレーシア)、国立台湾大学2名(台湾)、モンクット王トンブリ工科大学2名(タイ)、ベトナム科学技術アカデミー材料科学研究所2名(ベトナム)、インド工科大学ハイデラバード校1名、上海交通大学1名(中国)、西安交通大学1名(中国)、からの10名との交流を行いました。本交流にあたり、当研究所からはそれぞれ、田中研究室(エネルギー制御学分野)、内藤研(スマートコーティングプロセス学分野)、西川研(加工プロセス学分野)、近藤研(複合化機構学分野)、阿部准教授(スマートグリーンプロセス学分野)、伊藤研(溶接機構学分野)、麻研(接合構造化解析学分野)が連携しました。
1月13日(木)には、10名は当研究所主催で開催した国際協働研究セミナー“Seminar on Materials Science and Joining Technology”に参加し、当研究所と主に広域アジア地域の大学や研究機関と実施されてきた各種国際協働研究の成果発表を聞きました。セミナーではそれぞれベトナム科学技術アカデミー(ベトナム)、国立成功大学(台湾)、上海交通大学(中国)、ハノイ工科大学(ベトナム)、マラヤ大学(マレーシア)、モンクット王トンブリ工科大学(タイ)、タイ国立金属材料技術研究センター(タイ)、KUルーベン(ベルギー)の計8機関からの研究者より発表が行われました。学生にとり内容は簡単ではなかったことが想像されますが、これらの最新研究成果や国際連携に基づき行われている協働研究活動に触れることは貴重な機会になったものと思います。また、このセミナーでは当研究所のバーチャルビデオ見学(さくらサイエンスプランの支援により英語翻訳・字幕作成支援を行ったもの)も実施し、最新設備や機材を使ったデモンストレーションなどを観て頂きました。
1月14日(金)には当研究所、近藤勝義教授司会の下、午前中には上述のさくらサイエンス連携研究室から各20分ずつ研究活動の紹介や研究室の紹介が行われました。同日午後には、参加学生より一名ずつ、現在取り組んでいる各自の研究について発表が行われました。粉末材料、異材溶接、微細構造など、各自の研究分野は異なりますが、それぞれの熱心な取り組みが大変よく伝わり、相互に刺激的な機会になりました。
当研究所ではJSTさくらサイエンスでの交流を2014年から続けており、中には参加学生と当研究所の連携研究室との協働研究や留学受け入れとして発展するケースもあり、重要な活動となっています。今後、状況の改善により実際に学生を受け入れることが出来る日が早く来ることを祈ります。