2021年度活動レポート(一般公募プログラム)第057号 (代替オンライン)
SDGsの目標達成のためにバイオマス有効利用に関する異文化・集学的交流
熊本大学大学教育統括管理機構グローバル教育推進室
教授 Armando T. QUITAINさんからの報告
2021年11月15日~11月19日の期間、韓国のソウル大学、タイのチュラロンコーン大学、モンクット王トンブリー工科大学、シラパコーン大学、フィリピンのデラサール大学、フィリピン大学、アテネオデマニラ大学、サンカルロス大学、マレーシアのペトロナス工科大学、ベトナムのベトナム国家大学ホーチミン市工科大学、インドネシアのスラバヤ工科大学、メキシコのヌエボ・レオン州立自治大学、ブラジルのカンピーナス州立大学、アルゼンチンのナシオナル・デル・スール大学、コロンビアのアンティオキア大学から合計16名(教員2名、大学院生11名、大学生3名)をお迎えし、「SDGsの目標達成のためにバイオマス有効利用に関する異文化・集学的交流」というテーマでオンラインプログラムを実施しました。ブラジルのカンピーナス州立大学、アルゼンチンのナシオナル・デル・スール大学およびびコロンビアのアンティオキア大学は、大きな時差のためリアルタイムの参加が出来ませんでしたが、オンデマンドなFacebookでの活動に参加しました。
<Facebookでの活動>
16日には本学の国際先端科学技術研究機構(IROAST)および大学院先端科学研究部の研究室とその実験動画を、18日には過去のさくらサイエンス参加者の体験発表動画をFacebook上で共有し、参加者と日本人学生、過去の参加者での意見交換を行いました。
研究室動画で紹介された実験は、マイクロ波実験、N−doped酸化グラフェン(NGO)の合成実験、ナノ結晶合成実験、亜臨界水実験でした。また、過去の参加者は、これまでのさくらサイエンスプログラムでの経験、その後の再来日について意見を発信してくれました。Facebook上ではありますが、活発な意見交換ができており、今後の研究活動、交流活動への良い刺激になったようでした。
<ZOOMでの活動>
15日にはオリエンテーション、17日には国際シンポジウム、19日にはラップアップをZOOMで行いました。
15日のオリエンテーションでは、各参加者の各国、大学の紹介、熊本大学紹介(歴史、境域、研究、グローバル化)、IROASTの紹介、留学案内、意見交換を行いました。
17日のミニ国際シンポジウム"International Symposium on Green Chemistry and Engineering: Multidisciplinary and Multicultural Exchanges Towards the Attainment of the UN Sustainable Development Goals"では、招待講演2件を実施した他、各参加者の研究について口頭発表がありました。質疑応答を通して、研究分野に関するディスカッションを行い、本学の大学院生による口頭発表を通して、様々な研究分野に関しても興味深く聴講しました。また、グローバルリーダーコースの学生とフィリピン科学高校(教員2名、高校生10名)との異文化交流も行いました。
19日のラップアップでは、「Process Systems Engineering for Enabling Development of Bio − Circular − Green (BCG) Economy」の講義後、バイオマス有効利用に関する共同研究に向けて、Latin America−ASEAN−Japan バイオマス有効利用研究ネットワーク及びSDGsの目標達成への貢献のディスカッションを行いました。8~9人のグループで意見交換を行い、意見をまとめて全体へ向けて発表してもらいました。活発な意見交換になり、各々の考えを共有、深めることができていたようです。
全体を通して、日本の学術的・技術的役割が強化され、交流地域との研究協力が促進されたようです。オンラインの特徴を活かし、動画やスライドを利用した、多国間での交流が活発に行われました。
最後に、本プログラムを実施するにあたり、多大なご支援をいただきましたさくらサイエンスプログラム関係各位に深く感謝いたします。