2021年度 活動レポート 第37号:物質・材料研究機構

2021年度活動レポート(一般公募プログラム)第037号 (代替オンライン)

インド工科大学3校の若手教員・博士課程学生とのオンライン交流から共同研究へ

物質・材料研究機構 グローバル中核部門 
グローバル連携室からの報告

 国立研究開発法人物質・材料研究機構(NIMS)では、さくらサイエンスプログラムの支援を受け、令和3年12月6日から12月10日までの間、インド工科大学ハイデラバード(IIT-H)校、インド工科大学 グワハティ(IIT-G)校およびインド工科大学 バナーラス ヒンドゥー大学(IIT-BHU)に所属する若手教員13名と2名の博士課程学生と、オンライン形式で、将来の国際共同研究立案のためのワークショップおよび個別研究打合せを行いました。

 当初は、令和2年度に上記15名をNIMSに招へいする計画でしたが、コロナ禍の影響により、実施が延期になり、令和3年度12月に代替オンライン交流のかたちで実施しました。

【オンライン交流プログラム内容】

1. NIMS内研究室紹介ビデオ作製

 IIT-H校、IIT-G校及びIIT-BHUに所属する15名の参加メンバー一人ずつに、あらかじめ、NIMSのどの研究者の研究に興味があり、将来の国際共同研究の可能性を検討してみたいのかに関する要望を伺い、そのうえでNIMSの研究者とのマッチングをはかりました。

 このマッチングにより、交流を行うペアを決めたうえで、NIMSの各研究者に、研究室紹介ビデオの作成に参加してもらい、各研究室5分程度のバーチャル・ラボ・ツアービデオの作成を行いました。このビデオは、オンラインワークショップの開催前に、インド工科大学3校の参加者全員に配布を行い、NIMS側研究者の実際の研究環境を事前に知ってもらう一助としました。

2. オンラインワークショップの開催

 ワークショップは、12月6日から9日までの4日間、両国の時差を考慮して毎回13時からの17時ころまでオンライン形式で、NIMS内に対しては公開する形で実施しました。

 インド工科大学側若手教員とNIMS側研究者は一人30分、大学院生には一人15分の持ち時間で、各自の研究トピックスの紹介を中心とした研究発表を行いました。さらに、当初の招へい計画において現地見学を予定していた、東北大学内次世代放射光施設から運営面、研究面の代表者である教授2名にも発表いただき、次世代放射光施設の活用も視野にいれた国際共同研究計画の立案を奨励しました。

3. オンライン個別会議の実施

 5日目の12月10日には、各インド工科大学とNIMS側共同研究候補者のみのオンライン個別会議を開催し、前日までの研究発表内容を踏まえて和やかな雰囲気の中、双方の研究上の興味が一致する点の確認を行いました。

 1時間程度の各個別会議では、コロナ禍が収束し、実際に交流を開始できる時期にむけて、各自の取り組み方法に関する意見交換が行われたことから、今後ともオンラインでの交流を続け、交流事業参加者間の絆を深めたいという気持ちを強めたようです。事務局からは、今後の研究者交流や大学院生の招へいに利用できるNIMS制度の紹介を行い、コロナ禍後の共同研究の推進に協力する旨を伝えました。

IIT-H校とNIMS研究者によるオンライン個別打合せのスナップショット
IIT-G校とNIMS研究者によるオンライン個別打合せのスナップショット
IIT-BHUとNIMS研究者によるオンライン個別打合せのスナップショット