2021年度活動レポート(一般公募プログラム)第030号 (オンライン)
ブータン王立大学(Royal University of Bhutan)とのオンライン国際交流プログラム
昭和女子大学現代教養学科 特命講師
藤原整さんからの報告
昭和女子大学 現代教養学科では、2021年10月18日から11月3日までの間に週2日程度の頻度で合計5日間、ブータン王立大学(Royal University of Bhutan)との国際交流プログラムをオンライン開催しました。このプログラムは、科学技術振興機構(JST)による、日本と海外の学生や若手研究者の交流を促進するための事業「さくらサイエンスプログラム」の一環として行われたものです。
初日となった10月18日はまず、現代教養学科の学科長であるシム チュン・キャット先生の開会挨拶で幕を開けました。ブータン王立大学からは2つのカレッジ(シェルブツェカレッジとジグメナムゲル工科大学)の学生・教員あわせて25名が、みな民族衣装に身を包み、オリエンテーションに参加してくれました。その後、現代教養学科の有志学生6名がおよそひと月かけて準備してきた、「四季を巡る日本のバーチャルツアー」と「日本人女子大生の一日に密着Vlog」の2つのプレゼンテーションが行われ、和やかな雰囲気でプログラムがスタートしました。
10月21日、10月25日には、それぞれ特別講義と国際ワークショップが開催されました。特別講義は、現代教養学科の小川豊武先生から、学科の特色であるプロジェクト活動と、それを学びにつなげるためのPBL(Project Based Learning)について、丁寧に説明をしていただきました。国際ワークショップは、外部講師として栗生はるかさん(一般社団法人せんとうとまち代表理事/文京建築会ユース代表)をお招きし、「まちのアイデンティティを継承するということ」と題して、東京下町の銭湯をテーマとした伝統文化の継承などに関する研究・実践の内容をお話しいただきました。また、その後は、同テーマについて、日本とブータンの学生を交えたワークショップが行われました。続く10月28日(木)には、ブータンの学生たちに、PBL科目の一つである「プロジェクト・ファシリテーション」に挑戦していただきました。1グループ3~4名ずつに分かれ、身近なコミュニティの将来像を描き、それを実現するためのプロジェクトを立案するプロセスを体験していただきました。
最終日となった11月3日は、ブータンの学生たちから今回のプログラムの成果となる最終発表をしてもらった後、異文化交流会と題して、昭和女子大学の学生約15名が参加して、日本とブータン、双方の文化について紹介し学び合うセッションが開かれました。日本の学生たちは、デザイン性や機能性に優れた日本の文房具の紹介や、激辛と噂のブータン料理に日本人が挑戦する動画など、初日同様に入念な準備をして当日に臨みました。双方の学生にとって、国境と言語の壁を越えて繋がりあうことのできた、充実した時間となったようです。パンデミック下においては、留学や海外旅行の機会が激減していますが、オンラインプログラムを活用することで、普段は出会えない国の学生と気軽に交流する得難い機会となったのではないかと考えています。