2020年度活動レポート(一般公募プログラム)第050号 (代替オンライン)
持続可能な開発目標(SDGs)を支える環境科学オンライン交流
秋田大学 理工学研究科からの報告
秋田大学では、2020年10月にフィリピン大学機構と大学間国際交流協定を締結しました。2020年度のさくらサイエンス事業を通じて、フィリピン大学ロスバニョス校およびデリマン校との更なる交流を企図していましたが、次年度へと実施延期となったため、本事業のオンライン交流を活用しました。
オンライン交流では、(1)オンラインセミナーの開催、(2)共同研究の準備段階としての本学設備を用いた化学分析(3)化学実験・化学分析に関するショートレクチャーのオンデマンド配信を実施しました。3月11日に開催したオンラインセミナーは、「SDGsを支える環境科学オンラインセミナー」と題して行われました。東日本大震災から10年目となる日であり、東日本大震災追悼の黙祷が参加者全員でなされました。続いて大学・学部紹介、 2020年度採択交流計画参加の研究室紹介と設備紹介、現在および今後の共同研究とこれらに関連する研究発表を4件、ディスカッションを行ないました。セミナーは、さくらサイエンスプログラム参加者以外の聴講も認めていたことから、200名を超える参加者がありました。2019年度に来日したさくらサイエンスプログラムの招へい者も参加し、彼らのフォローアップにも繋がったと思われます。研究室・設備紹介では互いに動画を活用しましたが、セミナー参加者は、両大学の雰囲気を具体的に理解でき、身近に感じることができたようです。
また共同研究の準備段階として本学において化学実験・分析を行ない、その過程を動画撮影し、ショートレクチャーの素材として利用しました。参加者は、本オンライン交流のショートレクチャーを通じ、環境科学に必要な化学分析技術を学ぶことで、2020年度採択事業のさくらサイエンスプログラムが実施された際には、より深く研修プログラムを理解できると考えられます。
オンラインセミナー前後には、担当者間で今後の交流内容について状況や計画を共有しました。今後、本学理工学研究科の学生をロスバニョス校への3ヶ月間派遣することや、フィリピン大学の学生を1ヶ月程度の受入れ本学学生と学ぶことを計画しており、学習内容の詳細や留学に必要な援助等準備を進めていくこととなりました。
本オンライン交流の実施を通して、本学とフィリピン大学との間の理解が更に深まりました。最後に今回の機会を与えてくださったJSTとご協力をいただいた関係者に感謝を申し上げます。