2020年度活動レポート(一般公募プログラム)第046号 (代替オンライン)
次世代シーケンサーを高度活用した世界規模課題解決のための国際共同研究
九州工業大学大学院生命体工学研究科からの報告
2021年2月25日~3月10日の平日の10日間を利用して、さくらサイエンスのオンライン交流活動を実施しました。今回の活動では、Zoomを活用した国際交流を行い、ザ・フィリピン・ディリマン大学(フィリピン)から4名、サンタンデール工科大学(コロンビア)から3名、メキシコ国立自治大学(メキシコ)から5名、スルタンザイナルアビディン大学(マレーシア)から3名、スルタンイドリス教育大学(マレーシア)から2名、マレーシアプトラ大学(マレーシア)から3名、マレーシア国民大学(マレーシア)から3名、計23名が活動に参加しました。活動の初日は、実施責任者である前田准教授が新型コロナウイルス感染症の影響で、オンライン活動で実施することになった経緯、さくらサイエンス活動の趣旨を説明し、その後活動終了日間まで、Zoom等のツールを活用して、次世代シーケンサー技術に関する研修を実施しました。
初日(2月25日)は、その他に、実施機関の紹介、次世代シーケンサーの紹介、参加者の自己紹介などを行いました。2月26日は、参加機関および研究内容を紹介する活動を行いました。翌週の3月1日~5日、8日~9日は、実際に次世代シーケンサーの作業工程を遠隔中継し、DNA抽出、インデックス付加反応プロセス、ライブラリー定量、ノーマライゼーション、プーリング、ライブラリーの変性、ローディング、次世代シーケンサーの反応開始、データ読み取り処理、機器の後処理、データ解析について、それぞれのプロセスを解説しました。
最終日(3月10日)は、はじめに実施責任者・前田准教授の研究室の設備等について、クイズ形式で紹介した後、次年度以降の交流活動、共同研究、招へい活動に関する討論を行いました。参加者からは、「次世代シーケンサーという高度技術を習う絶好の機会となった。オンラインでは、まだ分からない点があるため、是非実際に自身の手を動かして、技術をしっかりと習得したい」、「今回の交流を通して、日本に渡航したいという気持ちがさらに増した」などの意見をもらい、今回のオンライン交流を通して、技術の教授が完全ではないが、ある程度伝えることができたこと、および参加者の日本への留学意欲が高まったことなど、今回の活動が有意義であったことを確認することができました。今年度は、新型コロナウイルス感染症の影響で、日本人学生の英語でコミュニケーションを取る機会が一段と少なくなりましたが、本交流活動を通して、英語によるプレゼンテーションの経験で、グローバルマインドの強化に繋がった点も重要な成果の一つです。本プログラム実施の機会を与えて頂いたJSTの皆様、そして本プログラムの実施に協力していただいた参加機関の皆様、本学の関係者・協力者の皆様に深く感謝申し上げます。