2020年度 活動レポート 第12号:東北大学

2020年度活動レポート(一般公募プログラム)第012号 (代替オンライン)

材料科学分野における日本の先端的分子シミュレーション技術について学ぶ体験交流

東北大学学際科学フロンティア研究所からの報告

2020年11月12日から12月17日の間、毎週1回(合計6回)のペースでインドネシア大学の大学院生18名および教員3名を迎えてオンライン交流を実施した。今回のオンライン交流では実際の招へいによる交流の効果を最大化することを目的として、研究室紹介や成果発表会を通して研究内容について理解を深め、研究設備・計算方法・可視化技術のレクチャーによりシミュレーションに必要な基礎知識を共有した。研究紹介や成果発表では、シミュレーションによって得られた分子の動的挙動を動画にして紹介することで、計算技術についてより直接的かつ本質的な理解を深めた。オンライン交流後も、学生らから直接研究に関する問い合わせが多数来ており、活発な議論を継続的に行うことができているのは、今回の交流の影響が大きいといえる。

各回の実施内容の詳細については以下の通り。

11月12日 実施機関と参加機関 研究紹介、意見交換会
11月19日 研究成果発表会、質疑応答(実施機関主催)
11月26日 研究成果発表会、質疑応答(参加機関主催)
12月3日 実施機関側からの計算環境構築、計算方法等のレクチャー
12月10日 実施機関側からの可視化技術等のレクチャー
12月17日 実施内容に関するディスカッションおよびラップアップ
  • 「実施機関と参加機関それぞれの研究紹介、意見交換」では、実施機関からは各種分野における先端的なプログラミングおよびシミュレーション技術、参加機関からは実験的に行っているナノ材料開発、それぞれの研究概要について紹介し、意見交換を行った。
  • 「研究成果発表会、質疑応答」では、2日間にかけて実施機関および参加機関それぞれの具体的な研究テーマ(ターゲット材料)についての研究成果の発表および質疑応答を行うことで、シミュレーション技術の応用について議論を行った。
  • 「実施機関側からの計算環境構築、計算方法等のレクチャー」では、参加機関の学生らのPCを用いて簡易的な計算環境の構築方法および基礎的な計算理論および方法についてレクチャーを行った。
  • 「実施機関側からの可視化技術等のレクチャー」では、実施機関側の研究設備を活用して、コンピュータグラフィック技術による計算結果のアニメーション化や3Dプリンターを用いた分子配列像の作成について実演を交えながらレクチャーを行った。
  • 「実施内容に関するディスカッションおよびラップアップ」では、将来的に実際に招へいした際に行う、参加機関の研究テーマに則したプログラミング方法およびシミュレーション技術について詳細な議論を行った。また、参加機関の学生から本オンライン交流で学んだことをレポートにまとめてもらい総括とした。
活動レポート写真1
オンライン交流時の様子