2020年度活動レポート(一般公募プログラム)第002号 (代替オンライン)
さくらサイエンスプログラム活動報告 2020 オンライン交流
神戸大学大学院農学研究科からの報告
本年11月に科学技術研修コース「環インド洋におけるSDGs達成のための農業環境工学技術研修」を実施予定のところ、コロナ禍の中、実施を中止しましたが、来年度の同コースの実施を想定し、留学生の参加動機を高めるため、JSTの支援により、2020年11月19日にZOOMを使用したオンライン交流会を実施しました。海外の参加機関はスリランカのルフナ大学農学部農業工学科、インドネシアのボゴール農科大学農業工学部およびアンダラス大学農業技術学部です。神戸大学の教員と学生を含め、全参加機関から116名が参加しました。
始めに河端俊典農学研究科長による神戸大学と農学研究科の紹介、農学研究科教務学生係堀事務員による神戸大学への留学について説明がありました。次に研修コースの概要説明を行いました。この内容は本年度に予定されていた研修内容であり、かつ来年度に実施予定の内容でもあります。本研修は4グループで構成されており、次のような説明を行いました。
伊藤博通教授:人工気象機内で栽培するサフラン球茎に含まれるデンプン濃度を光散乱計測法により非破壊で計測する手法についての説明。
黒木信一郎准教授:異なる温度条件に貯蔵したホウレンソウ葉の脂質過酸化物や抗酸化酵素活性、DPPHラジカル消去能を計測し、鮮度保持効果の定量的な評価を行う手法についての説明。
井上一哉准教授と鈴木 麻里子助教:地下水資源の有効活用に係わる日本特有の地下ダムを対象に,ポーラス性の高い岩石とダム止水壁の物性推定や強度特性の計測についての説明。
澤田 豊准教授:農業用パイプラインの設計方法,矢板を用いたパイプラインの施工方法とその課題,パイプラインを対象とした模型実験について説明。
次にZOOMのブレークアウトルーム機能を使用して参加者は上記4グループに分かれ、神戸大学学生による詳細な実験の説明および参加者との質疑応答が行われました。これを2回繰り返したので参加者は最大2つのグループの研修内容について詳細を知ることができました。教員と学生の違いを問わず非常に活発な質疑応答が実施されました。
最後に、説明した研修内容で来年度のさくらサイエンスプログラムに申請し、実施予定であることを確認し、参加国教員は積極的に参加する意思があることを表明しました。半日ではありましたが、留学生の参加への動機が高まり非常に有意義な交流会でした。