さくらサイエンス・ハイスクールプログラム 第2グループ
筑波大学附属駒場高校でノーベル賞受賞 大隅良典博士の特別講演を受講
4月23日(火)午後、ハイスクールプログラム第2グループのインド、インドネシア、メキシコ、ブータン、ミクロネシア、マーシャル諸島の高校生と引率者、合計112名は、2016年に「オートファジー(細胞の自食作用)の仕組みの解明」の研究でノーベル賞を受賞された、大隅良典博士の特別講義を受講する機会に恵まれました。会場になったのは、筑波大学附属駒場中学校・高等学校です。
講演のタイトルは「Looking back on half of century of research – My hopes for you , the next generation of scientists -」。お忙しいスケジュールの中、この特別講演のために、大隅博士が時間をさいてくださるということで、来日した高校生、日本の高校生共に、感謝の気持ちと期待で胸をいっぱいにさせながら、博士の到着を待ちました。
大隅博士は講演の中で、「オートファジー」の研究をご自身が43歳のときに開始されたこと、現在では大変脚光を浴びている「オートファジー」という研究テーマも当時はあまり注目を浴びることがなかったこと、そして「オートファジー」に関する極めて専門的な解説まで、高校生たちに熱く語ってくださいました。
講演後に行われた質疑応答では、高校生たちが積極的に手を挙げて質問をしました。「オートファジー」に関する高度な質問に、大隅博士から「それは良い質問ですね!」と返される場面もありました。専門的な難しい内容だったにもかかわらず、しっかりと理解して聴くことができている高校生たちに頼もしさを感じる一幕でした。
質疑応答の最後に大隅先生は、「本当に好きなことことだったら、始めるのに遅すぎるということは決してありません。私のオートファジーの研究も43歳からはじめたものです。興味を持てることを見つけて前に進んでください」と、高校生たちに改めて励ましのメッセージを贈ってくださいました。その言葉は、高校生だけではなく、同席していたすべての人の心に深く響きました。
講演の後は、各国から来日している第2グループの高校生と筑駒生の交流会が、明るく華やかな雰囲気で行われました。学校生活のこと、アニメのこと、国旗の説明、若者同士の話題は尽きず、教室のあちらこちらから時間ギリギリまで楽しい会話や笑い声が聞こえてきました。