2019年度活動レポート(一般公募コース)第301号
シンガポールの学生が日本の高齢者医療技術、科学的介護への取り組みを学ぶ
順天堂大学からの報告
順天堂大学国際教養学部は、令和元年12月14日から12月20日までの7日間、シンガポール国立大学(National University of Singapore, NUS)の学生10名と教員2名(教員1名はNUS負担)、計12名を招へいしました。シンガポールは今後10年で日本と同等の高齢化率が予測され、本事業の目的は、日本の高齢者医療技術、科学的介護への取り組みを若い社会福祉学科の学生に学んでもらうことです。また、順天堂大学国際教養学部とNUS社会福祉学科は2014年から「持続可能な高齢社会」をテーマに共同研究を進めており、今回の招へいで研究と学生交流の促進ができました。
学生交流
12月14日から15日に軽井沢セミナーハウスで両校学生の合同合宿を行い、高齢者医療について意見交換を行いました。順天堂大学学生の4名は2019年9月のシンガポール研修旅行で招へい学生全員と会っていたので、旧交を温めることができました。
フォーラム参加
12月19日の夜は「第4回持続可能な高齢社会フォーラム」に参加し、香港やタイの研究者の発表で東南アジアでの高齢化対策を学んだあと、懇親会で本学学生と交流しました。研究者は東南アジア各国の高齢化問題の情報を交換しました。
最先端の画像診断装置とリハビリテーション技術にふれる
12月16日に順天堂東京江東高齢者医療センターで軽度認知症の改善が期待されるデュアルタスク運動を体験しました。
12月19日は順天堂医院の放射線科を見学し、認知症診断に必要な画像検査装置を見学しました。実際の画像診断機器を見るのは初めてで、その大きさに驚いていました。
東大和病院を訪問
12月18日は東大和病院を訪問し、地域での介護、調剤薬局、リハビリの記録と回復状態をデータ化してリハビリ効果を検証する科学的介護の実際を見学しました。社会福祉士の方々と話す機会もあり、現場を知ることができました。
医療・福祉・介護におけるサイバニクスの技術に感動
12月20日にはサイバーダイン社を訪問し、代表取締役社長の筑波大学山海嘉之教授による講義を受けました。最先端のサイバニクス技術や世界初の装着型サイボーグ、「HAL:医療下肢タイプ」や「HAL:腰タイプ介護・自立支援用」を装着体験したりして、医療・福祉・介護におけるサイバニクスの技術に感動していました。
NUS学生には、日本の高齢者医療や介護分野での最先端技術の知識を学べたと非常に好評でした。今回、交流活動の機会を提供して頂きましたさくらサイエンスプログラムならびにご協力いただいた関係者の皆様に深く御礼申し上げます。