2018年度 活動レポート 第410号:北九州市立大学

2018年度活動レポート(一般公募コース)第410号

モンゴルの学生が、超低炭素型都市の構築のためのスマート技術を学ぶ

北九州市立大学からの報告

モンゴルの首都ウランバートル市は、大気汚染が世界で最も深刻な都市の一つとなっています。今回、さくらサイエンスプログラムの助成を受け、2019年1月6日から13日までの計8日間の日程で、ウランバートル市の環境改善に貢献するために、日本の環境技術の習得を強く希望しているモンゴル科学技術大学の学生10名と、引率教員1名の計11名を対象に科学技術体験コースのプログラムを実施しました。

本プログラムでは、北九州市の公害克服の歴史や取り組みを座学を通して知るだけでなく、具体的な取り組みを実際に体感して頂くことを念頭に、市内に立地する「エコタウン」や「環境ミュージアム」、「ウォータープラザ」、「スマートコミュニティの実証実験現場」などを視察するとともに、それらをもとにディスカッションを行いました。

参加した学生にとっては、話しを聞くだけではなく、実際に見て感じることはさらに良い刺激となったようで、環境問題に対する取り組みの重要性を改めて再認識するとともに、日本の環境技術への理解をより深めて頂くよいきっかけとなったようでした。

北九州エコタウンの視察

また、同時期に本学の松本亨先生が、インドネシアの学生に対して同じくさくらサイエンスのプログラムを実施されていました。インドネシアの学生とは、宿泊先が同じだったこともあり、空いた時間に交流する機会を持つことができたことは、双方の学生にとっても思いがけのない貴重な機会となったようです。

参加した学生のほとんどが初めて国外へ行く学生だったようで、短期間の滞在ではありましたが、視野を広げるという意味では、大変貴重な機会となったようです。特に、モンゴルから本学へ大学院生として留学している学生との交流の機会を滞在中に持つことができたことは、留学希望の学生にとっては留学に対してより具体的なイメージ作りにも繋がったようです。

申請者自身、今回が初めてのプログラム申請ではありましたが、モンゴルからの引率教員とは学生時代に同じ研究室に所属していたという経緯もあって、実現しています。このような経緯もあり、参加した学生には非常に北九州を身近に感じて頂けたようですが、近い将来、この中から留学という形で再度来日してくれる学生が出てきてくれるとともに、将来は日本とモンゴルの架け橋となってくれる次の世代が現れることを期待しています。

修了証授与後の記念写真

今後も研究室のOBという繋がりも活かしつつ、今回のプログラムをきっかけとして、学術的な国際交流や人材育成、調査研究など双方にとって有益な交流活動を継続的に行ってく所存です。最後になりましたが、このような連携の機会を下さいましたさくらサイエンスプログラムに改めて感謝申し上げます。