2018年度 活動レポート 第307号:佐賀大学

2018年度活動レポート(一般公募コース)第307号

インドネシアの大学生がカーボンナノチューブ複合電極と生物電気化学計測を学ぶ

佐賀大学理工学部冨永研究室からの報告

2018年12月4日から12月13日の10日間、インドネシアのスラバヤ工科大学の大学院学生 KARTIKA ANORAGA MADURANIさん、学部4年生MUHAMMAD RICKI ROMADHONIさん、カリマンタン工科大学の学部4年生HENDRICK ANDREAS BENAYA TANDAUさん、学部3年生TITIN AGUSTINAの4名が、佐賀大学理工学部機能物質化学科 生物電気化学研究室(冨永昌人教授)において科学技術研修等を行いました。また、日本文化の視察や佐賀市のバイオマス産業への取組についても学びました。

日程は下記の通りです。

活動内容
1日目 入国、大学到着、書類作成
2日目 日程打合せ、キャンパス案内、研修内容の説明と実験準備(試薬溶液準備、装置説明準備)
3-4日目 研修活動(カーボンナノチューブ(SWCNT)複合電極の合成、SWCNT複合電極界面の酵素修飾法ならびに高感度センサ測定)
5日目 熊本城・熊本市街の視察
6日目 研修活動(SWCNT複合電極を用いた微生物燃料電池作製と評価)
7日目 研修活動(SWCNT複合電極界面の酵素修飾法ならびに高感度センサ測定)
8日目 佐賀市エコプラザ(ゴミ焼却・リサイクル場)視察、大隈重信記念館・生家訪問
9日目 研修活動成果発表会、日本人学生による研究紹介、修了証書授与式、フェアウエルパーティー、帰国準備
10日目 帰国
 

科学技術研修

カーボンナノチューブ複合電極の作製法を修得しました。また、その作製した電極界面を金ナノ粒子で機能化したグルコース検出センサの作製法と評価方法を習得しました。また、ナノカーボン修飾電極を用いた微生物燃料電池の作製とその評価を行いました。

実験準備

プログラム最終日には、4名の招へい学生は、母国大学での研究紹介と本プログラムで得られた研究成果について、各20分程度の英語でのプレゼンテーションをしました。日本人学部生・大学院生も、10分程度で各自の研究を英語で紹介しました。

成果発表会

体験プログラム

12月8日(土)、熊本市街を訪ねて熊本地震で被害を受けた修復中の熊本城や水前寺成趣園などを視察しました。12月11日(火)、佐賀市エコプラザ、大隈重信記念館と生家を訪ねて、佐賀市と日本の歴史との関わりや佐賀のバイオマス産業都市への取組についても理解してもらいました。

熊本・城彩園にて

日本人大学院生の感想

本プログラムをメインで支援してくださった大学院生からの感想です。

MTさん:

主に2人の学生に対して電気化学の実験についてレクチャーしました。インドネシアの学生はとても真剣に話を聞いてくれて、疑問があればなんでも投げかけてきてくれるので自分も勉強になることがたくさんありました。また普段あまり留学生と話さない人もコミュニケーションを取っていてとっても良いプログラムだったと思います。

SOさん:

今回のプログラムではインドネシアからの学生4名を担当しました。留学生と共に実験することで、お互いの知識やノウハウの共有ができ、双方の研究の進展につながったと思います。本プログラムを通して、英語での深い議論をできたことが自身の一番の成長と感じました。

最後に

帰国前日に修了証書の授与式を執り行いました。送別会は、「海鮮水炊き」パーティーを行い、お互いの友情を深めました。最後に、本プログラムを実施するにあたり、ご協力いただきました本学の事務職員の皆様ならびに多大な貢献をしていただいた本学の学生皆さんに心から感謝いたします。ご支援をいただきました「さくらサイエンスプログラム」に深く感謝いたします。

フェアウエルパーティーにて
クロージングセレモニーでの集合写真