2018年度活動レポート(一般公募コース)第243号
インドネシア・台湾の学生が生命環境の分析・診断技術を学ぶ
関西学院大学からの報告
さくらサイエンスプログラムにより2018年10月24日から10月31日の日程で、インドネシア、台湾の大学生を招へいし、科学技術体験コースのプログラムを実施しました。
10月25日
■オリエンテーション・開会式
水木学部長より本学のミッション、モットー、教育理念を踏まえ、多様な人材を広く受け入れる教育研究環境を紹介しました。また本学職員よりプログラムの内容や意義、注意事項を伝え、実りある滞在とするよう説明しました。
■特別講義「水質と環境問題」(環境・応用化学科 教授 壷井基裕)
水質と環境問題について環境科学的な観点から最先端の知見(トピック)を交えて解説しました。講義後、フィールドワーク実習「水質のフィールド調査」(環境・応用化学科教授 壷井基裕、TA)を実施しました。六甲山と有馬温泉周辺で、湧水と河川水を採取し、現場においてpH、電気伝導率等を測定し水質調査方法を習得しました。
10月26日
■特別講義「水質と環境分析法」(環境・応用化学科 教授 壷井基裕)
クロマトグラフ分析法(IC)と誘導結合プラズマ発光分光分析法(ICP-AES)の原理と応用(実際)について詳しく解説しました。講義に続き、特別実験「水質調査」(環境・応用化学科 教授 壷井基裕)としてイオンクロマトグラフ分析装置:、誘導結合プラズマ発光分光分析装置を用いて、前日に採取した水を分析・評価しました。
10月27日
■特別講義「遺伝子の変異を検出する技術」(生命科学科 教授 藤原伸介)
SNP検出の原理を説明しました。PCR法、それを用いた遺伝子変異検出法、DNAのアガロースゲルを用いた分離の原理を説明しました。午後は特別実験「遺伝子の変異がタンパク質の構造に与える影響」(生命医科学科 教授 藤博幸)を行いました。ここでは遺伝子の塩基の違いがタンパク質の構造と機能に及ぼす影響をコンピューターで解析しました。
10月28日
公共交通機関を利用した関西地区の移動経験(大阪および、龍安寺などの京都視察を含む)を実施しました。
10月29日
■特別講義・演習「心拍変動を用いた自律神経活動バランス評価」(生命医化学科 准教授 吉野公三)
自律神経活動評価のための心拍数計測実験とパソコンを用いた生体信号データの数理解析に関する手法を学習しました。また、講義・演習終了後は翌日に控えた最終報告会の準備を各グループで行いました。
10月30日
Meet the Experts(国際交流)、留学相談(理工学部留学生、教職員)日本、および本学への留学について具体的イメージをもってもらえるよう、本学留学生を交えて座談会、プログラム説明を行いました。
■報告会 What We Learned at KG KSC
招へい者がプログラムで学んだことを理工学部の学生・教職員の前で発表しました。
■修了式・閉会式(水木純一郎学部長)
修了証書を授与し、この出会いが国際交流の始まりであることを共有しました。修了式では招へい者の出身国の文化を体験する催しが開かれ学術的な側面のみならず文化的な側面での交流が大いに促進されました。