2018年度 活動レポート 第224号:東京都市大学

2018年度活動レポート(一般公募コース)第224号

課題解決によるエンジニアリングデザイン能力の涵養を目指した日中交流

東京都市大学からの報告

2018年11月19日(月)~11月28日(水)に実施した「さくらサイエンスプログラム」により、本学の海外協定校である中国・大連交通大学の学生15名と教員1名が本学世田谷キャンパスを訪れました。15名の学生は、「課題解決によるエンジニアリングデザイン能力の涵養」をテーマに工学部 機械工学科・機械システム工学科と知識工学部 情報科学科の各研究室に配属され課題解決型学習に臨みました。

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さくらサイエンスプログラムにおける本学と大連交通大学との交流は5年目を迎えます。最初の3年間は大連交通大学外国語学院とのみ交流を図っていましたが、昨年から、交流の範囲を機械工程学院、交通運輸工程学院へも広げ、3つの学院との交流行事へと成長しました。それを受けて本学側も、最初の3年間は知識工学部情報科学科のみでしたが、昨年から工学部の2学科も加わることとなりました。

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機械システム工学科と機械工学科で行われた課題解決型学習の一部を紹介します。機械システム工学科の宇宙システム研究室では「展開アンテナの展開解析と3Dプリンタによる模型作り、およびアンテナパラボラ面の鏡面精度測定実験」、強度設計システム研究室では「材料強度を計測・解析するために、X線応力測定,電子顕微鏡(SEM/EBSD)による材料組織評価、有限要素解析(FEMシミュレーション)」、高機能機械制御研究室では「自動運転のプログラムの作成に取り組み,MATLABとAirSimによる仮想空間内での,画像処理・位置推定・経路追従制御」に取り組みました。

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機械工学科の内燃機関工学研究室では「可視化水素エンジンを対象として、シャドーグラフ法を用いてインジェクタ(噴射弁)から水素噴霧が噴射される様子を観察し、噴射期間が変化することによって、噴霧形状がどう変化するかの考察」、機械材料研究室では「溶製材Ti合金と鋳造により製造されたTi合金の組織観察とマイクロビッカース硬さ試験を行い、製造の違いによる各々の材料特性の比較検討」、表面加工研究室では「炭素鋼材にクロムめっきおよび微粒子ピーニングを施し、それによる表面の外観,表面粗さの変化について、顕微鏡観察や粗さ試験機を用いた評価等」、流体工学研究室では「風洞に設置された翼周りの流れ場について、実験と数値計算の両面から調査、翼周りに働く力について検討、さらに、この検討結果を参考に招へい学生自身によるこれまでにない新しい空力抵抗軽減案についての提案、その妥当性についての数値解析と議論」、を行いました。

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実質は1週間の研究室での課題解決でしたが、十分な成果が得られました。その成果は最終日に行われた合同の成果発表会で披露されました。成果発表会後、修了式、そしてフェアウェルパーティをもって無事にプログラムが終了いたしました。

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このプログラムは複数年プログラムであり、来年が3年目の最終年を迎えます。今年同様、万全の準備のもと大連交通大学の学生を受け入れる所存です。