2018年度 活動レポート 第145号:苫小牧工業高等専門学校

2018年度活動レポート(一般公募コース)第145号 (Aコース)

モンゴルの高専と苫小牧高専との体験型学習と交流を通したグローバル技術者教育

苫小牧工業高等専門学校からの報告

8月22日から31日の日程で、モンゴル高専(IET)、科技大付属高専、新モンゴル高専で学んでいる学生9名(各校から3名ずつ)と、引率の教員2名の合計11名が訪日し、本校での実験や企業見学等に取り組みました。

本校は以前から授業構築や実験指導方法のサポートをモンゴル3高専に対して行っており、今後さらなる交流のため「さくらサイエンスプログラム」に申請、採択されたことで今回の訪日が実現したものです。

8月23日は黒川校長からの歓迎の挨拶に始まり、オリエンテーション、校内見学に続き、高橋准教授から「ブラックホールとは何か?」と題した特別講義を受講しました。前日は遅い時間に宿泊先へ到着しましたが、元気な様子でこの日のプログラムを終了しました。

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校内見学の様子

8月24日午前に王子製紙苫小牧工場を見学しました。見学後に紙づくりを体験し、手作りした紙を興味深く観察していました。午後には千歳市防災施設を訪れ、阪神大震災や東日本大震災の震度を体感し、地震の少ないモンゴルの学生は驚きの声を上げていました。29日にはトヨタ自動車北海道株式会社苫小牧工場を見学しました。大規模な製造ラインに驚いていたようです。午後には株式会社Jファーム苫小牧工場を見学しました。植物を工業栽培するという技術に興味を持ってくれたようです。いずれの見学先でも最新技術を使った実際の生産現場を見学したことは大いに参考になったようです。

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手作りする紙に興味津々
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地震を体験

8月25日から28日、30日には学校内で5つの専門(機械、都市・環境、応用化学・生物、電気電子、情報科学・工学)に関する実験に取り組みました。機械ではCADを操作して部品の製図、都市・環境では自分たちで水量を計測しながら水理実験、応用化学・生物では組成比の異なる化合物を作製と結晶の格子定数の測定、電気電子では電子ブロックを用いた回路制作、情報ではマイコンボードを用いて時計を動かすプログラミングを行いました。言葉の問題もあり、すべてを理解できてはいないようでしたが皆一生懸命に取り組んでいました。またサポートしてくれた本校学生とも熱心にコミュニケーションをとっていました。どの実験でも実際に自分の手で機器を操作したことで工学に関する理解が一層深まったようです。

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電子回路制作

修了報告会では、モンゴルの学生から日本語の手紙をいただきました。手紙には「専門の実験が勉強になった」「将来は腕のよいエンジニアになりたい」「勉強して日本の企業で働きたい」といったことが書かれており、今回の訪日でたくさんの刺激を受けたようです。

苫小牧高専では今後もモンゴル3高専と積極的な交流を進めてまいります。

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修了後の記念写真