2018年度 活動レポート 第17号:東京大学

2018年度活動レポート(一般公募コース)第017号

最先端情報通信技術における日印トップレベル大学研究交流プログラム

東京大学大学院情報理工学系研究科 教授 須田礼仁さんからの報告

東京大学大学院情報理工学系研究科では、2018年6月24日から7月14日まで、インド工科大学ハイデラバード校、デリー校より合計10名の学生(大学院学生8名、学部学生2名)を招へいしました。

我が国の情報通信技術で世界をリードする東京大学情報理工学系研究科に、インドの最高学府 IIT でも最優秀のコンピュータ科学の学生を招へいして、世界最高レベルの共同研究を実施することが交流の目的であり、今回は、複数年度で採択された交流計画の2年目となります。

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初日のガイダンス

IITハイデラバード校、デリー校と本研究科とは、これまでも連携を進めてきており、双方の担当教員がIITから優秀な学生を選抜し、本研究科が世界的に強みを持つスマートシティ、高性能計算、先端アルゴリズム等の研究室にて世界水準の研究を体感してもらうとともに、我が国の情報通信関連の科学技術のすぐれた点を総合的に理解することができるような企画になっています。

プログラム初日には、これまでと同様に、日本文化を体験してもらうため、1日日本語教室および茶道体験を開催しました。また、富士山5合目と山梨県立リニア見学センターへの日帰りバス旅行を企画しました。あいにくの天候で富士山は雲に覆われていましたが、リニア見学センターではリニア実験線の走行試験を目の当たりにして我が国最先端の鉄道技術に触れ、学生たちは日本の文化・科学に関する知見を深くすることができたと思われます。

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日本語入門授業
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リニア見学センターにて

世界の先端をゆく本学の研究に触れることで研究への興味に目覚める学生も多く、本プログラムでの体験により着実に成果が上がっていることを実感しています。例えば、訪問先研究室にて、学生自身の持つ知識やこれまでの経験を教授にぶつけてみたり、その研究室が取り組む課題の一部に関与してみたりする中で、本学の研究に対して新鮮な感覚を持ったようです。それに加えて、日本文化への理解、わが国の同年代の学生との交流事業を通して、日印を結ぶ人的ネットワークを醸成し、多くの優秀な人材の日本への継続的な興味を喚起することができたと考えています。

本研究科では今年も学生のインド視察旅行を計画しており、今回招へいしたIITハイデラバード校に2018年9月に訪問する予定です。これまでにさくらサイエンスプログラムで培われた人的つながりと毎年の視察旅行による学生の相互交流を活用し、連携の再確認および強化・発展が期待されます。

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研究発表

さくらサイエンスプログラムの支援を受けて本研究科でインド工科大学から学生を受入れるのは4回目になりますが、これまでの経験を蓄積して、短期間ながらも充実した研究環境を提供することを中心に、さまざまな日本の文化に触れられるような機会を提供してきました。今後とも、プログラムの一層の改善を図り、より多くの優秀なインド人学生に日本のすばらしさと本研究科のすぐれた研究環境を体験してもらいたいと考えています。同時に、インド人学生受け入れが本学の在学生にとって大きな刺激になることを実感しており、本学の教育の高度化にも貢献が期待できると確信しています。

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富士山5合目にて