2017年度活動レポート(一般公募コース)第338号
タイ王国の高校生のための日本の科学技術と災害科学に関する体験研修事業
宮城県古川黎明高等学校からの報告
平成29年8月30日から9月4日まで、本校と交流提携を締結している姉妹校であるタイ王国南部のサトゥン県にある中高一貫教育校Princess Chulabhorn's College、Satunより生徒10名と教員4名(3名は自己負担)とタイ教育省職員1名(自己負担)を招へいして交流を行いました。
今回の交流は「タイ王国の高校生のための日本の科学技術と災害科学に関する体験研修事業」というテーマのもと、宮城県内の大学や企業の協力をもらって科学技術や災害科学に関する研修を行いました。
1日目
仙台市の震災遺構の旧荒浜小学校や、南三陸町の旧防災対策庁舎を訪れ、東日本大震災による津波被害や、復興の様子を見学しました。タイ南部でも地震の際に津波の被害をい受けることがあり、大震災の津波被害の様子や復興の様子を食い入るように見学していました。
2日目
午前中に本校の授業の様子を見学し、高校1年生の情報科学の授業に参加しました。午後はトヨタ自動車東日本株式会社大衡工場の研修に参加しました。最新のハブリッド技術に関する講義や、実際に工場内の組み立ての様子を見学しました。夕方には本校に戻り、対面式のあと、ホストファミリーのお宅へ向かいました。
3日目
午前中に東北大学災害科学国際研究所を訪れ、タイ出身のサッパシー・アナワット准教授から自然災害のメカニズム等に関する講義を受けた後、災害に対する備えや災害時の行動にについて考えるカードゲーム形式のアクティビティに取り組み、災害にどう備えるべきかディスカッションしました。さらに、東北大学で学ぶタイ人の留学生の皆さんにも集まっていただき、日本への留学や、現在の研究等について話を聞き、生徒達も熱心に質問していました。
午後は本校に戻り、全校生徒による歓迎セレモニー、生徒代表による課題研究発表、さらに本校のタイでの海外研修に参加する生徒との交流会が行われました。
4日目・5日目
終日本校の文化祭に参加すると共に、課題研究のポスターセッションを行い、本校の生徒と文化的・科学的な交流を深めました。5日目の夕方には本校を出発して翌日の研修と出国にに備えて東京に移動しました。
最終日は東京の日本科学未来館を訪れ、科学技術と人間生活の関わりや、将来の科学技術について学び、帰国の途につきました。
本校とPCCSTとの科学交流は5年目を迎えますが、今回初めてさくらサイエンスプログラムに採択されたことにより、科学的なコンテンツをより充実させることができました。JSTの皆様をはじめ、研修にご協力いただいた大学、企業、ホストファミリーの皆様に深く御礼申し上げます。