2017年度活動レポート(一般公募コース)第316号
エネルギー産業、環境産業の振興へ貢献する人材を育成する日中交流
北九州市立大学国際環境工学部 高偉俊さんからの報告
北九州市では、環境未来都市として、北九州スマートコミュニティにおいて、次世代エネルギーシステムを導入し、低炭素まちづくりの取り組みを行っています。
本共同研究では、環境負荷低減を期待できる水素・ゼロカーボン技術を最大限活用し、クリーンおよび高効率のエネルギーマネジメントサインスを探求することを目的とし、わが国の新しい環境理念・科学を世界に広げていくことを目的としました。
今回の助成を受け、中国浙江大学3名、大連理工大学2名、西安交通大学3名および吉林建築大学2名の学生が約10日の「水素及びゼロカーボン技術による分散型地域エネルギーマネジメントシステムの共同研究プログラム」に参加しました。
主な取り組みとして授業で行った内容は下記のとおりです。
分散型エネルギーシステムとして、北九州学術研究都市の燃料電池、ガスエンジン、太陽光発電システムを見学し、吸収式冷凍機との組合で省エネルギー達成の仕組みも学びました。
水素およびゼロカーボン技術について、北九州東田の水素タウンおよびゼロカーボン先進街区城野の視察を行い、水素による燃料電池のゼロカーボン仕組みや太陽光発電、エネファーム等の技術によるネットゼロカーボンの実現等について勉強を行いました。
また建物の事例として、グリーン建築アクロスの見学を行いました。
また、隙間を見て、工場見学や日本文化の体験も行いました。
11月6日からアジア都市環境学会の国際会議に参加し、参加者も論文発表を行いました。そして、浙江大学张欣(ZHANG/XIN)さんが、見事、発表優秀賞を獲得しました。
さくらサイエンスプログラムの10日間があっという間に過ぎてしまいました。授業や見学等を通じて、水素およびゼロカーボン技術による分散型地域エネルギーマネジメントシステムの仕組みや効果を参加者に伝えることができ、当初の目標を達成することができました。
本プログラムを機に、参加者たちが帰国をしてからも、自国ないしアジアの新しいエネルギー産業、および環境産業の振興へ貢献する人材になっていくことが期待できると思います。