2017年度活動レポート(一般公募コース)第160号
北京中医薬大学生が、現代医療と伝統医療の融合を学ぶ
兵庫医療大学からの報告
平成29年8月20日(日)から26日(土)の7日間、北京中医薬大学の学部学生4名、大学院生6名、教員1名の計11名が来日しました。
本学の医療系2大学4学部2附属病院施設(3キャンパス:兵庫県西宮市、神戸市、篠山市)の特色を活かした先進的チーム医療の教育、実践現場における実体験を通じて、現代医療に伝統医療を融合させた未来医療モデルとしての「統合医療」構築の重要性を学び、理解してもらうプログラムを組みました。
初日
14時15分、関西国際空港に到着しました。この日は、宿泊ホテルのあるポートアイランドまで行き、明日からの留学研修に備えるため、早めに休息をとってもらいました。
2日目
西宮キャンパスにある兵庫医科大学にて歓迎式が行われました。引き続き、ディスカッション形式の講義「日本の大学における医学部・薬学部の教育システムについて」と「日本の医療と保険システムについて」が行われ、多くの意見交換を行うことができ、日本の医療制度に対する理解を深めることができました。
昼食後、災害救急拠点病院である兵庫医科大学病院内見学(内視鏡センター、IVRセンター、急性医療センター、薬剤部等)を行った後、マイクロバスにて移動し三宮で夕食をとり、この日を終えました。留学生たちは、特に医学部、薬学部における東洋医学教育の取り組みに興味を持ち、病院で使われている漢方薬を熱心に質問したり写真を撮ったりしていました。
3日目
丹波・篠山市の先進的地域医療と地域包括ケアに取り組む篠山医療センター(ささやまキャンパス)のリハビリテーションセンターと老人保健施設を訪問しました。見学後の意見交換では、老人保健制度における中国と日本での違いについての発言が多くありました。
4日目
和漢薬栽培研究を代表する武田薬品工業薬用植物園を見学しました。中国で伝統医学を学ぶ留学生らは、94,000m2、約2,800種に及ぶ薬草植物を興味深く観察し、説明を詳しく聞きメモを取っていました。
5日目
医療系3学部を持つ兵庫医療大学(神戸キャンパス)にて薬学部、看護学部、リハビリテーション学部での講義・実習を受講しました。積極的に参加し、多くの質問をして理解しようとする姿勢がみられました。
6日目
午前は、医学薬学研究での応用理解を深めてもらうため、ポートアイランドに立地する理化学研究所多細胞システム形成研究センター(CDB)とスーパーコンピュータ「京」を見学しました。午後からは、地元神戸の酒造蔵を見学した後、兵庫医療大学にて修了式が行われ、本学学長から修了書を授与されました。引き続き行われた懇親会では、留学生からお礼の歌とダンスの披露があり、大変盛り上がりました。
最終日
海遊館へ海洋生物の動態を観察するため行きました。その後、昼食をとり15時30分、関西国際空港から帰国となりました。
さくらサイエンスプログラムに採択され、北京中医薬大学の留学生を招へいすることができ、本学の国際交流の活動が更に広がりました。大変有意義な経験をさせていただき感謝いたします。