2017年度活動レポート(一般公募コース)第53号
X線分析に関する日中技術交流
堀場製作所からの報告
2017年9月3日から9日にかけて、中国北京市理化分析測試中心から研究者3名を招へいしⅩ線関連の講習・実習および弊社びわこ工場見学、JASIS(Japan Analytical & Scientific Instruments Show)視察を実施しました。
弊社は、北京市理化分析測試中心と共同研究を各テーマで進めており、2012年~2015年にかけてⅩ線を応用した分析装置を用いたPM2.5中の成分分析などを行ってきました。
北京市理化分析測試中心の研究所内では、弊社のⅩ線分析装置もご使用いただいており、Ⅹ線を用いた研究も多く、中国特有の試料などの分析を行っています。その中で、分析が難しい試料などもあり、今回、弊社との交流で課題解決の糸口を掴みたいとのことでした。
そこで今回の招へいでは、Ⅹ線分析に関する技術講習と、最新のⅩ線装置を用いたトレーニングを実施し、分析現場で抱えている課題などに関して一緒に解決策を探し、弊社の装置がどこまで活用できるのかと言うことなども議論するトレーニングとなりました。
また、今年から本格稼働している、琵琶湖湖畔に新設した湖西最大の開発・生産拠点である「HORIBA BIWAKO E-HARBOR」内の自動車排ガス測定装置を含む、ガス計測分野の開発、設計・生産現場を見学いただきました。分析計測装置がどのようにして開発、設計・生産されているのかを見学いただくことで、分析計測装置に関して、より深い技術習得が行えたと思います。
更に、9月6日から開催されていた日本最大の分析機器展であるJASISも視察することができ、日本の分析技術に関して幅広く習得していただけたものと思います。
東京では、日本の文化にも触れて頂くために浅草寺、東京スカイツリー(あいにくの雲り空で、霧がかかっていたため上までは行けなかったのが心残りでした)なども見学し、日本の新旧技術を体感していただけたと思います。
今回の招へいにより、Ⅹ線関連の現場レベルでの交流ができ、分析計測装置に関しても、製造現場などを視察することでより深く理解して頂くことができました。
またJASIS視察により、日本の分析機器の性能・品質なども肌で感じてもらうことができたと思います。
1週間と短い期間ではありましたが、より多くの技術・知識・経験を積んでいただけたと思います。