2016年度活動レポート(一般公募コース)第386号
漢方医学と中医学の情報交換と交流
金沢大学からの報告
平成29年3月6日から3月15日までの10日間、さくらサイエンスプログラムにより、中国天津中医薬大学の5名(教員1名、学生4名)の留学生が来日し、金沢大学附属病院漢方医学科を訪問しました。
初日は国内移動のため、金沢着が19時頃となりましたが、学生有志との夕食を兼ねたオリエンテーションを開催し、明日からの研修に備えました。
10日間(実質8日間)の研修期間中、漢方医学科の外来見学やレクチャー、ディスカッションを行い、日本の漢方医学についての見識をより深めた他、リハビリテーション科の外来見学、解剖実習、金沢大学自然薬草園見学、薬学レクチャー、脳科学研究室でのレクチャー等のプログラムを実施し、また、学生との交流を深めることができました。
5日目には、金沢大学副学長 山本博理事への表敬訪問も行い、今回のさくらサイエンスプログラムを機会に、中国天津中医薬大学と金沢大学の更なる交流が深まることが期待されました。
また、学外の先生方にも講師をご快諾いただきました。
4日目には、夢恵堂院長の鍼灸師 津田昌樹先生をお招きして、日本鍼灸について実技を交えての講義を行って頂き、中国鍼灸との違いを学びました。
6日目には、熊本赤十字病院総合内科総合診療科 加島雅之先生をお招きして、「“地域医療に役立つ”急性期・救急疾患からみた漢方入門講座」を開催していただき、日本の救急医療と漢方医学について学びました。
7日目には、富山大学薬学部 杉本健士先生をお招きして、創薬化学についてのレクチャーを受けました。
2日目の夜に開催したウェルカムパーティでは、緊張感に包まれた中での自己紹介からはじまりましたが、9日目の夜のフェアフェルパーティーでは、参加者全員が共に過ごした時間を振り返りながらのとても温かい会となり、留学生の皆さんからの日本の歌「今日の日はさようなら」のプレゼントをいただき、今後の活躍といつの日かの再会とを誓い合いました。
さくらサイエンスプログラムの趣旨にご賛同いただきました先生方のご尽力により実現した、当科「漢方医学」のみならず、科や研究室を超えた、日本の医学・薬学について多角的に学ぶ研修プログラムは、あっという間に終了し、留学生たちからは「ぜひまた日本に来たい。金沢大学に留学したい。」といった声が聞こえてきました。
また、本学の教職員・学生たちからは「留学生の皆さんの温かな人柄と熱心に学ぶ姿勢に大変良い刺激を受けた。」との声が聞こえてきました。
さくらサイエンスプログラムにより、とても有意義な国際交流の機会をいただき、また本学の教職員・学生にとっても素晴らしい経験をさせていただきましたことに、心より感謝申し上げます。