2016年度 活動レポート 第343号:北九州市立大学国際環境工学部

2016年度活動レポート(一般公募コース)第343号

北九州環境未来都市におけるスマートシティ学習プログラム

北九州市立大学国際環境工学部 高 偉俊さんからの報告

さくらサイエンスプログラムの助成を受け、2017年2月19日から2月28日、10日間の日程で、ベトナムハノイ建築大学から4名、中国大連民族大学2名、長安大学3名、青島理工大学から10名の学生および教員1名が、北九州環境未来都市におけるスマートシティ学習プログラムに参加しました。

日本近代産業発祥の地である北九州市は、「環境で成長する街」「共有社会の創造」のキーワードの下、官民協働で環境まちづくりに取組み、現在、コジェネ発電、環境共生マンション等、数多くの環境施策が実施されています。

本プログラムでは、北九州スマートコミュニティ創造事業における、高効率のエネルギーマネジメントサイエンスへの取り組みを学習し、わが国の新しい環境理念・科学を世界に広げていくことを目的としました。

講義では、環境負荷低減、およびエネルギー有効利用を期待できる水素・ゼロカーボン技術を最大限活用し、建築デマンドサイドを重視したクリーン、高効率、高信頼度のエネルギーマネジメントシステムについて学習しました。

主な内容は下記5点です。
①エネルギーマネジメントシステムの構築理論
②ゼロカーボン技術によるESCO事業及びクレジットの制度の構築
③スマートグリッドに対応した省エネシステム導入効果
④スマートネットワークの信頼性とセキュリティの検証

北九州市は、1997年に国からエコタウン事業、2008年に北九州環境モデル都市、2010年に北九州スマートコミュニティ創造事業、2011年に北九州市環境未来都市に指定され、環境・エネルギー分野で我が国の最先端を走っています。

エコタウン、東田スマートコミュニティ、皇后崎スーパーごみ発電所、学研都市環境エネルギー事業、メガソーラ―や城野ゼロカーボン街区等、多くの取り組みを行っている、北九州市内の施設見学も、実証の場としてプログラムに取り入れました。

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皇后崎スーパごみ発電所の見学
写真3
北九州スマートコミュニティ水素供給システムの学習

あっという間の10日間でしたが、北九州市が環境未来都市として取り組む都市構造、交通、ライフスタイル等に係る施設を訪問し、講義を受講すること通して、クリーン、高効率、高信頼度のエネルギー供給システムを目指すスマートシティの取り組みについての理解を深めることができたのではないかと思います。

本プログラムを機に、今回来日した留学生たちが、自国ないしアジアの新しいエネルギー産業、および環境産業の振興へ貢献する人材になっていくことを期待します。

写真2
授業風景
写真4
北九州環境ミュージアムの見学

写真5
修了証書を手渡す風景
写真6
修了の集合写真