2016年度活動レポート(一般公募コース)第249号
天然物などの複雑な有機化合物の構造決定を学ぶ
豊橋技術科学大学環境・生命工学系有機合成化学研究室からの報告
平成28年11月27日~平成28年12月3日において、ベトナムの交流協定校(ベトナム国家大学ホーチミン市工科大学VNU-HCMCUT、ベトナム国家大学ホーチミン市国際大学VNU-HCMCNU、フエ医科薬科大学(FUMF)、国立土木大学(NUCE))4大学から大学院生8名を招へいし、「Sakura Science Exchange Program 2016」を実施しました。
11月27日(1日目)
プログラム参加学生は、無事、来日し受け入れを完了しました。
11月28日(2日目)
午前中は、本プログラムの主旨説明、研究室紹介など盛りだくさんの内容で行われました。基本的には英語での打ち合わせになります。研究室には、4名のベトナム人留学生が在籍しているため、詳細をベトナム語による説明もできて十分に理解してもらうことができました。
午後にはTAとのプログラム実施内容の打ち合わせを行い、核磁気共鳴装置などの大型機器の説明を含めて、全員緊張感のある中で分子科学の研修を開始しました。
◆オリエンテーション(地域、大学、環境・生命工学系紹介)
◆研究室研究紹介、天然物化学、触媒的不斉合成法、分子センサーキット開発について概要説明
◆TA4名(Doan、琴崎、Chi、中川)実験準備
◆触媒的不斉合成開始:医農薬品の合成に必須な触媒的不斉合成反応を実習。
◆実践的機器分析講習(分子の構造を決めるための機器分析装置について概要説明)
11月29日・11月30日(3・4日目)
このプログラムで分子科学を基盤とする有機合成、単離精製、構造決定などの実習を行いました。研修を通して天然有機化合物やその構造決定の方法を学びました。
◆精製された生成物を核磁気共鳴装置(1HNMR)で測定し、構造解析。
◆実践的分析技術講習(HPLC, TLC, カラム)
12月1日(5日目)
あっという間に5日目です。各自の研修成果について、レーポート作製、背景、目的、実験、実験項をまとめて全員で報告会を行いました。4名のTAが8名の研修生を支援し、有機合成の構造決定の実験を学びました。
12月2日(6日目)
名古屋市科学館を見学しました。初めての渡日の参加者が多く、大学近辺や名古屋市内を含めてたくさんの写真を撮りました。
12月3日(最終日)
プログラム最終日。短い期間でしたが、プログラム参加者はモチベーションが高く、本学での最先端の研究や施設について触れ、各人が自己実現に向けて新しい可能性を見つけていたようです。
今後もより多くの海外大学生が、日本留学に興味を持っていただけるプログラムを実施していく予定です。