2016年度 活動レポート 第95号:北海道大学大学院保健科学研究院

2016年度活動レポート(一般公募コース)第95号

北海道大学リハビリテーション先端研究国際交流セミナー

北海道大学大学院保健科学研究院からの報告

平成28年8月28日~9月3日に、北海道大学大学院保健科学研究院は、さくらサイエンスプログラムの支援を受け、高雄医学大学(台湾)とDr.カリアディ病院(インドネシア)から学生および職員8名(学部学生3名、大学院生3名、理学療法士2名)を招へいしました。さらに。本研究院国際交流専門部会の支援を受け、引率者として3名(教員2名、医師1名)を同時に招き、学術的交流を深めました。

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オリエンテーション前の記念撮影

この事業は、部局間協定のある大学および付属病院より、研究に関心のある優秀な学生、およびリハビリテーションスタッフを本研究院に招へいし、本研究院で行われている先端的なリハビリテーション研究に関する講義、グループワーク、見学などの参加を通して、お互いの交流を深め、本研究院の研究への関心を高めてもらうことを趣旨として実施したものです。実施担当者4名の他に、7名の教員および7名の院生が協力者として参画しました。

部局内の活動では、3名の本研究院教員による講義を行い、それぞれ専門とする研究テーマの基礎的知識を学んだ後、3グループに分かれて、実際に測定機器を用いたデータ収集、および解析等を体験してもらいました。どのテーマにおいても、熱心な参加態度が印象的でした。

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グループワークのための講義
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グループワークのための講義(ストレッチ訓練の効果)

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グループワーク(Continuous Flash Suppression)
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グループワーク(筋腱伸張性の測定)

また、招へい教員および本研究院教員によるセミナーを開催し、学術的交流を深めることができました。さらに、招へい学生および本保健科学院の院生による研究発表会を開催しました。プレゼンテーション能力を高める機会となり、質疑応答に苦慮した経験は今後に生かされることでしょう。

一方、部局外の活動では、北海道大学病院リハビリテーション部と本大学総合博物館の見学を行いました。とくに病院見学では、患者さんを対象にした診療場面を熱心に観察していました。

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学生によるプレゼンテーション
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北海道大学病院リハビリテーション部の見学

招へい者全員から「非常に満足」との回答が得られたことは、成功裏に終わらすことができたものと担当者一同自負しています。今回の事業で、とくに、学生同士の親睦が急速に深まっている様子に驚かされました。学内で行われたフェアウェルパーティーでは、いつまでも終わることなく別れを惜しむ姿が印象的でした。

おそらくこの親睦は、協力した院生の何人かが、今回の招へい部局へ以前に訪問した経験があるため、その際に手厚く歓迎されたことへの恩返しによるものからくるのではないかと推察されます。あらためて、国際交流の持続性の重要性を感じました。

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修了証授与後の記念撮影

一方、多くの協力者に助けられたとはいえ、実施担当者数名への負担は非常に大きく、事業期間中は本業にほとんど時間を回せなかったのも事実でした。移動日を除けばわずか5日間の事業でしたが、当日を迎えるまでの数ヶ月に渡る準備期間の大変さは、今思えば大きなやりがいをもたらしてくれたようにも感じられます。

最後に、このような貴重な機会を与えていただいたさくらサイエンスプログラム、および、快く協力してくださった全ての方々および機関に、心から感謝申し上げます。