2016年度 活動レポート 第89号:愛媛大学

2016年度活動レポート(一般公募コース)第89号

社会インフラを支えるシビルエンジニアリングの先端技術を学ぶ

愛媛大学からの報告

愛媛大学工学部では、さくらサイエンスプログラムによる助成を受け、2016年10月31日(月)から11月9日(水)の日程で、インドネシアのガジャマダ大学とバンドン工科大学から、土木工学を学ぶ大学院生を5名ずつ、計10名受け入れました。

本プログラムの目的は、土木分野の先進研究を学びインフラ施設を訪問することによって、わが国の最先端技術に関する知識を習得すること、そして土木工学の専門分野の研究室に所属し、各自の研究内容について教員、学生と交流し、議論を深めることです。

10月31日、工学部国際連携委員が松山空港に行き、インドネシア人学生を迎えました。海外旅行が初めての学生も多数おり、たいへん興奮している様子でした。また、日本の寒さに驚いていました。

11月1日、午前中にオリエンテーションを行い、午後は関連分野の研究室に配属され、研究テーマに関する打合せを行いました。研究室の配属先は、構造工学分野、地盤工学分野、水理工学分野、都市計画分野、環境工学分野、防災工学分野の計6分野です。

11月3日文化の日には、日本人学生数名の先導で、松山城、二の丸史跡、道後温泉などを見学し、松山の歴史に触れました。先導した日本人学生は、今年の9月にガジャマダ大学とバンドン工科大学に1ヶ月間留学した学生で、インドネシア滞在中に今回参加する学生と知り合っていたそうです。松山での再会を喜ぶとともに、更なる友好を深めていました。

2、4、5日は、所属研究室で文献調査や室内試験、数値解析を日本人学生と行い、日本の土木工学分野の研究内容についての知識を得ました。

7日は、来島海峡大橋を見学し、本州四国連絡高速道路(株)のご協力で、橋脚の塔頂(水面から約180m)に登ることができました。非常に貴重な経験ができたと、参加学生は興奮して喜んでいました。

来島海峡大橋の塔頂にて

8日は、国土交通省四国地方整備局のご協力で、鹿野川ダムを見学しました。鹿野川ダムでは現在、下流域の洪水被害を軽減する目的で、ダム右岸側に新たにトンネル方式の放水路を通す「トンネル洪水吐き」の工事を進めています。参加学生は、直径11mのトンネルの中に実際に入って、その大きさを実感していました。

鹿野川ダム洪水吐きトンネル工事現場にて
鹿野川ダム現場にて

さくらサイエンスプログラムによるインドネシア人学生の受入れは、今回が初めてです。今回の採択により、ガジャマダ大学およびバンドン工科大学との関係を深めることができました。来年度も本プログラムを継続して行い、今後拡充していきたいと思っています。最後にさくらサイエンスプログラムならびに関係者の皆様に厚く御礼申し上げます。

短期派遣プログラム報告会にて