2016年度活動レポート(一般公募コース)第67号
インド・アーメダバード大学の学生との交流および共同研究
岡山大学大学院自然科学研究科からの報告
2016年7月22日から8月1日までの10日間、JSTさくらサイエンスプログラムの支援を受け、インドのアーメダバード大学から1名の博士課程の学生と引率教員1名を岡山大学に招き、共同研究の打ち合わせを行いました。
本プログラムでは、2015年度後期より進めてきた情報ハイディング技術の共同研究について、アルゴリズムの開発から性能評価のためのシミュレーションに至るまで、ディスカッションを行いました。また、博士課程の学生に、関連する研究との比較をするための文献調査を行って頂き、共同研究として提案する方式との違いと優劣について、資料をまとめて頂きました。また本プログラム期間中を通して、提案方式の実装に必要なライブラリの使い方について手ほどきを行い、数値実験を伴うシミュレーションを行って頂きました。
メールによる会話ではなく、実際に顔を合わせてお互いの意見を交えることができたのは、たいへん有意義なことでした。その成果として、栗林准教授が専門とする画像処理技術と情報セキュリティ技術の観点から、共同研究として進める情報ハイディング技術に基づくコンテンツ管理の手法についてアイディアをまとめることができました。また、今後は理論的な解析とシミュレーションによる数値データをまとめて、国際会議およびジャーナルへの論文投稿を進めることで合意することもできました。
また、本プログラムの期間に合わせて、岡山大学フィーチャーセッションというワークショップを7月25日に開催しました。このワークショップは、セキュリティ研究グループが定期的に開催している定例会議であり、今回は引率教員の方に、バイオメトリクス情報の保護に関する特別講演をお願いしました。博士課程の学生にも、本プログラムとは別に進めている研究についての講演をして頂きました。ほか、岡山大学の修士課程の学生の発表や、公立はこだて未来大学の先生のご講演もあり、セキュリティをキーワードとした研究交流が行えました。
ワークショップの後には、岡山市内にあるインド料理店にて親睦会を開催しました。
インドにはベジタリアンの方が多くおられます。それは、宗教のためではなく、生まれ育った地域の習慣の影響であると伺うなど、インド文化にまつわる話で盛り上がりました。
週末には、世界遺産である姫路城を見学しました。場内では日本のお城の詳細な作りや、日本歴史について深く学びました。岡山城は天守閣の外壁は黒いのですが、姫路城は改修されて間もないということもあり、とても白いことに、興味津々の様子でした。