2016年度活動レポート(一般公募コース)第11号
ベトナムの理科教員養成のための探究型教育研修プログラム その1
三重大学教育学部からの報告
アジアの教員養成大学において理科教員を目指す学生を対象とした理科教育研修プログラムを企画し、平成28年6月28日から7月7日まで、ベトナムのホーチミン市師範大学から10名の大学生・大学院生と2名の引率教員(うち、さくらサイエンスプログラムの補助対象は学生10名と教員1名)を招へいしました。
昨年度、さくらサイエンスプログラムの支援を受けてこのプログラムを実施して、今回が2回目となります。昨年度参加した学生・引率教員は大きな刺激を受け、大学内に「Sakura Club」を設立し、日本の理科教育に関する情報交流の場としている他、小中学生や高校生を対象としたサイエンスショーの開催を始めたそうです。今回は、この「Sakura Club」で活動している学生を中心に、選抜された学生たちが参加してくれました。
この交流計画では、三重大学教育学部での理科教育の講義や実験の受講や、三重大学の先端科学研究室の訪問、SSH校である三重県内高校の授業視察や高校生との交流を通じて、日本の高校理科教育を学ぶとともに、科学館での体験学習を行うことで、探究型理科教育のあり方について考えることを目的としています。プログラム自体は昨年度にほぼ確立していますが、今回は日本の学生との交流の機会を増やして、日本の学生が参加学生から刺激を受けるように改善をしました。
参加者たちはまず、三重大学の駒田美弘学長を表敬訪問して歓談をしました。学生たちが制作したビデオクリップを用いて、ホーチミン市師範大学内に設立した「Sakura Club」と名付けた科学啓発活動クラブの取組を紹介しました。駒田学長は、「10日間で三重大学の学生に積極的に話しかけて、交流を深め、色々な体験をしてください」と 激励の言葉を贈りました(http://www.mie-u.ac.jp/topics/kohoblog/2016/06/jst-4.html)。その様子は、地元のケーブルテレビでも紹介されました。
滞在期間中、アシスタントとして関わる大学院生との交流を行い、学生同士のつながりがスムーズに進むようにした他、2日目午後には、ホーチミン市師範大学から本学に日本語研修に来ている6名の留学生との交流会を開催しました。日本語が堪能な留学生たちは、参加者が来日する前から連絡をとってくれ、滞在期間中も生活面でのサポートをしてくれました。このことにより、参加者が日本に来てから早い段階で三重大学に親しんでもらうことができました。(その2につづく)