2015年度活動レポート(一般公募コース)第205号
東南アジアでの歯科医療ネットワークの構築のために
東京医科歯科大学からの報告
東京医科歯科大学
東京医科歯科大学歯学部では、JSTさくらサイエンスプログラムにより、平成27年10月12日(月)から21日(水)までの10日間、チュラロンコン大学、シーナカリンウィロート大学(ともにタイ王国)、ベトナム医科薬科大学(ベトナム社会主義共和国)、インドネシア大学(インドネシア共和国)から11名の学部学生を受け入れ、歯科研修プログラムと学生交流プログラムを実施しました。
本プログラムは、海外の優秀な歯科学生を受入れ、リサーチデイ(口演・ポスターによる研究発表)や、研究実習等を通して最先端の医療・歯科医療を学び、本学を中心とした東南アジアにおける歯科医療ネットワークを構築すること、また本学の学生を含む多国間の学術的・文化的交流を通して、歯科医療を学ぶ学生のネットワークが構築されることを目的として実施しました。
プログラム開催初日に開会式や、危機管理・サバイバル日本語講座などを含むオリエンテーションを行い、本学学生主催のウェルカムランチを開催しました。主催した学生は、以前にこれらの3ヶ国に派遣された経験があるため、とても和やかな雰囲気の中で訪日したばかりの学生たちは交流を楽しんでいました。
翌日からは、少人数のグループに分かれ、本学の各専門分野での研究実習・臨床見学や若手教員による英語講義などを5日間提供しました。また、日本を含む4ヵ国5大学の歯科学生が自国で行った研究の口演発表・ポスター発表を英語で行うリサーチデイを開催し、参加者が同年代の歯科学生の研究に触れ、他国の学生の研究から新たな発見や学びを得る機会を提供しました。他にも、日本の歯科関連企業の見学、ITシミュレーションを使ったe-Learningの体験実習などを行いました。
一方、学生交流プログラムに関しては、歯科技術で求められるデッサン能力をお互いに高め合うチームアクティビティや、各国の本学学生の案内による日本科学未来館見学、本学学園祭への参加、週末を利用した日本文化体験を通して、学生同士の交流を促しました。
本プログラムは、同時期に多文化の背景を持つ学生同士を受け入れ研修や交流を行うことで、これから歯科医療を学ぶもの同士の間に、活発な学術的、文化的、人的交流が生まれ、参加した学生も迎え入れた日本人学生にとっても貴重な経験となったと思われます。